第8話 吸血姫さんはゲームにハマる。

 吸血衝動が解決してからニートぐうたら生活を1ヶ月続けていた。


 少なくても3日に1回はクラブに通って血を吸ったりしてあとは引きこもっている。引きこもって何をしているのかと言うとスペックの高いパソコンであるゲームにハマったのだ。


 そのゲームはFPSのバトロワで3人1組になって戦うもので、キャラごとにアビリティとかの個性があってそういうのを駆使して立ち回る。


 射撃練習場で数時間やっているとハイスペックボディのおかげで精密なエイムでリアルチートの権化となってしまった。


 ただ、初めて1ヶ月時間を経っていないためマップや強ポジを把握しきれていないため立ち回りで負けてしまうことがよくあるけどね。


 YouTubeでチート疑惑として晒されているのも見たがこっちからしてみれば褒められているようにしか見えないから気にしない。


「そろそろ大会とか出てみたいけどソロモードないし知名度もないからなぁ」


 世界的にもこのゲームは有名なので世界大会などもある。しかしプロゲーマーチームに入って実力を示したりとか配信とかして知名度を上げないと参加することは難しい。


 ただ、その例外もある。ランクマッチといってキル数や順位でポイントが振り分けられてそれを元に世界ランキングがつけられるのだ。


「ランクマッチで上位に入るしかないよね」


 私は前世でプロゲーマーというのに憧れていた。ゲームは好きだったので好きなことで生きていけるのに魅力を感じていたからだ。


 実際になろうとするとスポンサー契約とか色々めんどくさそうなのでやる気はないが、大会で実力を示したりとかはしてみたい。


 そうと決まれば早速パソコンを起動してゲームに入り浸る。


「やっと終わったーーー」


 ランキングのシーズン終了日となり、世界3位となって幕を閉じた。上位50人の殆どがプロゲーマーや配信者で名の知れた人たちだったが、無名でいきなり3位ということでゲームファンの中でそれなりに話題になった。


 そして一通のメールが届く。


『第8回 AJEX CUPについて……』


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