前のエピソード――第4話　吸血姫さんはお金が欲しい。

　結局そのまま馬券を払い戻ししようと思ったけど口座開設してないことを思い出す。

　窓口の受付の人に聞いてみたけどどうやら現金で渡されるらしい。高額で現金って怖くね……

　昨日の夜ギャンブルについて調べるのと同時にタワーマンションの値段も調べたけど最上階で2〜5億くらいのが見つかった。

「どうせ住むなら良いところがいいよね」

　当分はホテルで寝泊まりしてギャンブル巡りをしよう。あとお金返すのも――感謝を込めて一万多く返そう。

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　そんなこんなで一週間生活をていたら資金は6億くらいとなってついでに口座開設と住民票も作り終えた。

　住みたい家が見つかったら血魔法で作った書類なので正式な住所等に書き換える。そうすれば潔白の外国人誕生！ちなみに北欧諸国のある国から登録しておいた。色素の薄い下位の人が多いらしい。

　最低限の下準備も完了したからそろそろ家を買いたい！もちろんタワーマンションの最上階。しかも一括とか夢だよね……叶っちゃうけど。

　そうと決まればすぐに不動産会社へと向かう。条件を出していくと胡散臭そうにだんだん見られるようになってきたが、こっそりと6億ほど入った通帳を見せるとすぐに態度を変えて接客してくるようになった。若いからって舐めてくるならこの会社じゃない方がよかったかな？

　その後3つくらい候補を出してもらって後日見にいくことになった。

「本日はありがとうございました。予定日にまたお越しください」

　お店を出るとそのままホテルへと向かう。

　ちなみに今までご飯とか飲み物をどうしていたかだけど吸血姫は特に必要としていない。食べることもできるけど趣味みたいなもので、代わりに血を吸わないといけないが上位種なので月一ぐらいでも死ぬことはない。だから地球に戻ってからは吸っていない。

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　約束の日になったので不動産を訪ねてみると、前回の人よりベテラン感のある人が対応してくれるみたいだ。

　一件目は2LDKで40階の最上階となっている。南東角にある部屋で駅から徒歩1分だ。値段は2億5千万で高いようにも思えるが、ドレッシングルームもあるし一つ一つの部屋も広い。

　二件目は3LDKで42階の最上階だ。北東角部屋で駅から徒歩1分で値段は3億となっている。一件目よりも部屋が全て広いしトイレも3つあって一人暮らしには向かなそうだ。

　三件目は一件目同様2LDKで50階の最上階だ。南西角の部屋で駅から徒歩1分だが、その駅は日本でTOP5になるくらい栄えているらしい。値段は4億で一番高くなっている。――一件目と広さあんまり変わらないのに。高い理由は色々あるがその中で一番魅力的なのが浴室だ。ジャグジーがついてるし上にサウナもある。しかも築二年だから全体的に綺麗だ。

　広さの関係で一件目と三件目で迷ったけどお金は正直言ってなんとでもなるから三件目にした。

　タワーマンション最上階を一括購入と夢が叶ってかなり興奮した。入居まで一週間かかるらしいのでホテルの延長をしてまつことにした。