第138話 私的評価論
サラリーマンならお馴染みの人事評価制度。
この制度を小説制作に当てはめて、能力を自己評価してみたいと思います。
5段階評価で5が最高、1が最低です。
◯小説処理力。読者のニーズを的確に理解し、小説を迅速に執筆して、ストーリーの流れを把握しながら、完結させることができるか。
うわ、いきなりむずかしい設問です。
読者のニーズより、自分の書きたいことを優先させているなあ。執筆速度はけっこう速いです。生産性も高く、まあまあ多作できています。長編小説では基本プロットをつくらないから、流れはあまり把握できていないですね。でも完結力は強いです。途中で投げ出すことは少ない。短編小説では一気にストーリーをつくって、書き上げることができます。
自己評価4です。
◯正確性。誤字脱字がなく、わかりやすい表現で、確実に内容を伝えられるか。
完璧ではないけれど、推敲をきちんとして、誤字脱字は少ない方だと思っています。表現もわかりやすい方だと自負しています。
自己評価4ですね。
◯信頼性。的確かつ計画的に小説を執筆し、編集者がいると仮定して、安心して仕事を任されているか。
げえっ。計画性はありません。編集者に信頼されるとも思えない。
自己評価1。赤点です。
よし、これからは編集者がいると脳内で仮定して、信頼されるように計画的な小説制作をめざします。できるかなあ。
◯柔軟性。物事を多面的に捉えることができ、状況に応じたキャラクターの立場や役割の変化を認識できるか。
おっ、これは割とできていますよ。連想ゲーム的に長編小説の連載をつづけ、柔軟にキャラクターを動かし、完結まで持っていくことができています。しかし、書籍化されるような圧倒的に面白い小説を書くには至っていないから、評価5ではない。
自己評価4です。
◯説明力。状況を把握し、自分の言葉にとらわれず、意見を簡潔・明瞭に読者に伝えることができるか。
けっこうできていると思います。文章を簡潔・明瞭にして、書きたいことを伝えるのは得意です。でも、自分の言葉にとらわれているかもしれない。人事評価はむずかしいなあ。自己満足的な表現だけでは、高評価は得られないのです。
自己評価4です。
◯変革力。小説に対する研究・内容改善・自己研鑽を行っているか。
うわあ。研究はしているけれど、人並みはずれているわけではない。内容改善か。初稿を書いて放り投げていることが多いなあ。でも、最新作では常に過去より上へ行こうとはしています。自己研鑽は平均程度かな。
自己評価3です。
◯影響力。指導性・信頼があり、周囲へ良い影響を与えているか。
くっ。指導性などない。周囲への良い影響もなさそう。
自己評価1。また赤点です。
この点は反省し、読者に良い影響を与えられるような作品を書いていきたいと思います。
◯責任感。小説を公に発表している自覚・責任を持ち、コンプライアンスを守り、読者を楽しませるという責任感を有しているか。
コンプライアンスは守っているつもりです。R18ではない小説投稿サイトで過剰なエロを書いてはいないし、誰かを中傷したりもしない。読者を楽しませたいと思ってはいますが、責任を負うほどではない。
自己評価3です。
◯積極性。自ら執筆に取り組み、解決すべき問題に対しての改善意欲があるか。
自主的かつ意欲的に執筆しています。解決すべき問題を自分の欠点の発見と克服と解釈すれば、改善意欲は中程度でしょうか。
自己評価4です。
◯知識。小説制作に関する知識・理解があり、情報・資料を整理できているか。
くはっ。それなりに書きつづけているから、知識や理解はあると思っています。しかし、情報や資料はあまり整理できていない。
自己評価3です。
◯共感。読者の気持ちが理解できるか。
あまり自信がありません。
自己評価2です。
もっと読者に寄り添う努力が必要ですね。
◯粘り強さ。困難や失敗にもめげず、小説を書きつづけることができるか。
これはそれなりに自信ありますよ。書きつづけていますし、これからも書きつづける意欲があります。でも、プライベートな困難に遭遇したら、だめになってしまうかもしれない。
自己評価4です。
上司である編集者がいると仮定して、これを読んだら、どう査定されるのだろう?
戦々恐々です。
【小説制作能力評価書】
◯小説処理力。読者のニーズを的確に理解し、小説を迅速に執筆して、ストーリーの流れを把握しながら、完結させることができるか。
◯正確性。誤字脱字がなく、わかりやすい表現で、確実に内容を伝えられるか。
◯信頼性。的確かつ計画的に小説を執筆し、編集者がいると仮定して、安心して仕事を任されているか。
◯柔軟性。物事を多面的に捉えることができ、状況に応じたキャラクターの立場や役割の変化を認識できるか。
◯説明力。状況を把握し、自分の言葉にとらわれず、意見を簡潔・明瞭に読者に伝えることができるか。
◯変革力。小説に対する研究・内容改善・自己研鑽を行っているか。
◯影響力。指導性・信頼があり、周囲へ良い影響を与えているか。
◯責任感。小説を公に発表している自覚・責任を持ち、コンプライアンスを守り、読者を楽しませるという責任感を有しているか。
◯積極性。自ら執筆に取り組み、解決すべき問題に対しての改善意欲があるか。
◯知識。小説制作に関する知識・理解があり、情報・資料を整理できているか。
◯共感。読者の気持ちが理解できるか。
◯粘り強さ。困難や失敗にもめげず、小説を書きつづけることができるか。
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