第70話 難解な文章

 無闇に難解な文章は悪文ですよね? 

 でも哲学書などは必要があって、難解なはずです。

 私は難解な文章に憧れがあります。

 プルーストの「失われた時を求めて」は難解で名作だと知って、読み始めました。

 見事に玉砕しました。私には無理です。また挑戦したい気持ちはあるけれど、おそらく一生、読了はできないでしょう。

 難解で意味のある随筆を書きたいなあ。

 格好いいだろうなあ。

 でもきっと私には書けないです。

 難解な思想みたいなものを何も持っていないから。

 まったく思想を持っていないわけではないですよ?

 でも、とりたてて難解な文章で書くような思想ではありません。

 人生について人並みはずれて考え抜いたこともないです。

 いろいろと悩みはありますよ? 

 死にたくなったことも皆無ではありません。

 でもありふれた悩みだし、それについて思索を極めたことはないです。

 今回は難解な文体で書こうと思って始めました。

 でも無理でした。

 いま電車の中です。

 今日は久しぶりに会った幼馴染と東京都奥多摩の日の出山に登ります。

 楽しみだなあ。

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