第36話 トウカイテイオーとメジロマックイーン

 アニメ「ウマ娘プリティダービーSeason2」に感動した。すばらしい最終回だった。トウカイテイオーの逆転劇に快哉を叫び、それを観戦していたメジロマックイーンの表情に見惚れた。

 「ウマ娘プリティダービー」は現実の競走馬をモデルとして制作されたアニメであるらしい。気になって、ウィキペディアで調べた。

 トウカイテイオーは「皇帝」と称された父シンボリルドルフから連想して付けられた馬名より「帝王」、また幾度もの骨折から復活を遂げたことから「奇跡の名馬」とも呼ばれたそうだ。

 1988年、北海道新冠町の長浜牧場でトウカイナチュラルが出産した牡駒がトウカイテイオーである。1990年、中京競馬場の新馬戦でデビューし、勝利した。

 デビューから4連勝した後、1991年の皐月賞と東京優駿も制し、二冠を達成した。親子二代の無敗のクラシック三冠が期待されたが、左後脚の骨折のため、菊花賞は出場できなかった。

 1992年の大阪杯で復帰し、圧勝する。無敗のまま迎えた春の天皇賞では、前年度優勝馬のメジロマックイーンとの「世紀の対決」が注目された。「ウマ娘プリティダービー」でもライバル対決のクライマックスとして描かれている。

 結果はメジロマックイーンの勝利。テイオーは5着だった。競争後に右前脚の剥離骨折が判明した。

 「ウマ娘」ではトウカイテイオーの故障と復活にも焦点が当てられる。メジロマックイーンはテイオーの復活を応援し、最強のウマ娘とテイオーの目標であり続けると宣言する。

 テイオーはこの骨折からも復帰し、11月に行われたジャパンカップでは5番人気ながら、予想を覆して優勝した。

 1993年には左前トウ骨の剥離骨折が判明し、戦線離脱を余儀なくされる。復帰戦は364日ぶりのレースとなる有馬記念。「ウマ娘プリティダービーSeason2」最終回で描かれるとおり、テイオーはこのレースで勝利する。前回の出走から中364日でのGⅠ勝利は休養明けGⅠ勝利の最長記録となり、現在まで破られていない。

 一方、メジロマックイーンは1987年、北海道浦河町の吉田堅牧場で生まれた。父はメジロティターン、母はメジロオーロラ。

 マックイーンは菊花賞、宝塚記念、春の天皇賞などで優勝した偉大な競走馬である。獲得賞金10億1465万7770円は当時の世界最高記録だった。「ウマ娘」で描かれたとおり、1993年に左前脚部繋靭帯炎を発症する。アニメのラストシーンは復帰をイメージさせる映像であったが、この靭帯炎で引退している。

 僕は競馬には特に興味がないが、「ウマ娘プリティダービー」のファンである。アニメに感激して、ちょっと競馬場に行きたくなった。

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