最後の戦い

 そして約束の日が訪れた。

 俺はあの日から1か月間ひたすらに強くなるということだけを考えてレベルを上げてスキルを獲得していった。

 今の俺のステータスは1か月前と比べると圧倒的に強くなった。

 具体的にはこれくらいだ。


 性別 不明

 年齢 10 精神年齢21

 種族 邪エル神(神25% ハイエルフ25% 人間50%)

 ジョブ 最弱神

 ジョブLV8734

 HP 測定不明 

 MP 測定不明

 攻撃力 測定不明

 防御力 測定不明

 魔力 測定不明

 俊敏 測定不明

 神力10000000 


 ゴッドスキル

【神殺】【神の権限】【神耐性・超】


 アルティメットスキル

【武王・極】【魔導王・極】【絶対者の権限】【完全復元】【邪狂神化】【法則完全支配】【極眼】【七つの大罪・統べる者】【七つの美徳・統べる者】【生産王・極】【眷属王・極】【虐殺王・極】【操作王・極】【覇道連】【異形王・極】【運極】【偽造王・極】【精神王・極】【死霊王・極】【竜王・極】【魔王・極】【悪魔王・極】【精霊王・極】【未来王・極】


 ユニークスキル

 器用貧乏? 魔石生産 異常成長補正 超成長補正 成長補正・帝 読書魔 アイテムボックス共有型 記憶の神殿 


 称号

 元勇者 転生者 人殺し 殺された者 化け物 人外 超本好き 魔物の悪夢 神殺者 神に至りし者 邪神の孫 完全異常者 王に至りし者 極に至りし者 双魂 成長の塊 新たな神への可能性 統べる者 支配する者 破壊者の主 新たな魔王の主 新たな悪魔王の主 新たな王の主 新たな竜王の主 新たな死霊王の主 新たな精霊王の主 ダンジョンブレイカー 大迷宮殺し 迷宮王の主 災害の王の主


 まあ、めちゃくちゃ凄いことになった。

 もちろん。俺自身結構強くなる為に努力はしていたのだが、それを軽々と上回るレベルで眷属がヤバかった。そりゃ当たり前の話だが俺のあの時作った眷属は1万。そっから更にダンジョンからドロップ品が出てある程度集まれば、それを全部眷属に変えた。そうやって気が付いたら自分でも把握しきれないレベルの大量の眷属が出来上がっていた。

 そんでもってそいつらが俺の命令である、スキル獲得をレベル上げをするために。片っ端から魔物を殺し。スキルの獲得、レベル上げに励みだした。

 もちろん。その途中死んでしまう眷属も多数いた。しかし。数が多いので生き残る眷属の方が圧倒的に多かった。更に更に。俺の新しく獲得したスキル【眷属王・極】の効果で俺と眷属の経験値獲得共有が100パーセントになり。俺が自分の力で魔物を倒せば。その分は丸々眷属達にも送られるという恐ろしいことが起こった。


 つまり。とてつもなくヤバいということだ。語彙力崩壊気味。


 ほんで、気が付いたら。歴代の死霊王とか。悪魔王とか。魔王とか。竜王とか。まあそういうのを俺の眷属がほとんど倒し新たな王として君臨していた。


 ・・・・・・・・・・


 思った以上に凄いことになってる気がするというか、この世界の生態系をほぼすべて塗り替えて塗りつぶしてぶち壊した気がする。うん、ヤバいね。

 ついでにいえばだけど、ぶっちゃけ今の俺はほぼほぼなんだって出来るくらいに強いというかスキルを持っている。

 死者も蘇らせる簡易的な時間移動も出来る。まあ精々1日前とか1日後が限界だけど。それでも時間を移動できることには変わりはない。後は瞬間移動とか当たり前のように連発出来るし。一つの大陸を吹き飛ばす魔法を簡単に発動でき、全力でジャンプすれば宇宙空間まで簡単に行ける。


 正直強くなりすぎだと思った。


 今の俺ならば1か月前はあれだけ恐ろしく強く思えた、最上位神・ウルティにも勝てる気がする。それくらい強くなったと思う。


 さあ、誰が相手だろうと全力で戦ってやる。俺はそれを全力で打ち破ってるやるからな。


 そう。決意を決めた時だった。

 いきなり空間に穴が開き中から一人の青年が出てきた。


「やあやあ。こんにちは。レイラちゃん。それともユウキ君といった方がいいかな?」

 そいつは俺に当たり前のように話しかけてきた。


 一応とはいえ。俺の祖母を殺し。母親を生贄にした魔導士の主であり。この物語の全ての元凶。


 時空神。ロットイだった。


 ・・・・・・・・


 は?何故コイツが生きている?俺は俺は・・・・何故、いや違う俺は別にそこまでこいつを恨んではいない。

 何故ならば、そこまで直接的に関わってないからだ。関わった時も何だかんだで俺の利益になることをした。だから頭の中ではクズと分かっていても。心では恨んではいない、というよりも、どうにも恨めないのだ。


 ・・・いや違う?何かがおかしい記憶が上手くかみ合わない。


 あれ?コイツは死んだはずじゃ?俺はコイツを怨んでたはずじゃ?あれ一体どういうことだ?何がおかしい何が狂っている?


「恨めないか。じゃあ、それだと面白くないね。お前の大好きなイトちゃんでも殺したら恨むかな」

 そう、笑って言ってきた。その瞬間俺の血の気が一気に引く。


「イト、イトはいるか」


 ・・・・・・・・・・・・・


 返事はなかった。


 いつだ、そして何故だ。俺はどうして気が付けなかった。分からなかったのだ。イトとはさきまでずっと一緒にいたはずだ。いや。さっきっていつだ。思い出せ重い出せ思い出せ。分からない。いや、そんな馬鹿なことはない。俺はユニークスキル記憶の神殿の効果で眷族と俺の記憶は全てそこに保管されてるはずだ。思い出せないわけがない。


 ・・・・・・・・


 なのに?記憶が無い。どういうことだ。分からない。まさか。いや。まさかでない。確定だ。


「何をしたクソロットイ。答えろ~~~~~~」


「さあ?何だろうね?」

 笑って誤魔化した。ああ。そうか。コイツはどうしようもないクソ野郎だったな。あれだけ周りが俺に警告をしたではないか、俺の祖父が気配神様が環境神様が、気が付けよ俺、どうしてたんだ俺。アイツはのクソ魔導士の主だぞ。クソ野郎確定じゃないか。それなのに俺は・・・・・絶対に殺す。そしてイトを助けるんだ。


「覚悟は出来ているかロットイ。俺に殺される覚悟はよう」


「ハハハ覚悟か。あるわけがないだろ。お前みたいなのに私が殺されるわけないだろ」

 相変わらず人を馬鹿にするような笑いをするロットイ。でもいつまで笑ってられるかな。さあ成長した俺の力見せつけてやる。


「時空魔法・時止め」


 そして世界は停止した。


「ハハハハハ。弱い弱い弱いですね。こうやって簡単に時を止められたら何も出来ない無力な存在。ただの雑魚です。さあ。どう遊びましょうかね」


 ゴッドスキル【神耐性・超】が発動しました。

 無効化します。


 パリン


 そう心地の良い音がして俺は動けるようになる。

 止まったはずの世界で確かに動けるようになった。


「クソロット。お前のお得意の時止めはこの通り無効化したぞ。さあかかってこい」


「ふむふむ、なるほどね。じゃあ少し出力を上げてみましょうか。【神の権能発動・時空間操作・時止め】」


 そして世界は停止した。


「まあ、このレベルの威力だとやはり時は止まってしまいますか。では今のうちに体を切り刻んであげましょう」

 時空神・ロットイはそう言ってレイラに近づくと無詠唱で時空間魔法・時空間切断を発動して。右腕を落とす、左腕を落とす、右足を落とす、左足を落とした。


 否、正確に言えば切断しただ。世界の時は停止してるため、手足は確かに切断されているが、姿形は何一つ変わっていない、血の一滴すら出ていない。


「さてと、この程度じゃ、死なないとは思うがまあせっかくだ、いきなり手足が切断された反応を見てみますか。解除」


 そして世界は動き出した。


 ズル


 そんな音がしてレイラの手足が落ちた。

 しかし痛みはなかった。そして特に問題もなかった。

 落ちた手足は瞬時に元の場所に戻りくっついたからだ。


「今時が停止していたな。そして俺の耐性はそれを無効化できずに無残にも手足を切断されたと。そういう所か」


「おう、そうだよ。大正解だよ。今の君じゃあどう頑張っても、どう足掻いても私には勝てないさ。ハハハハハハハ、愉快愉快愉快愉快愉快、実に実に実に愉快だ」


「いや、案外そうでもないぞ」

 俺は笑っているクソロットイに向けて自信に時空間魔法を使って事前に動きのパターンを入れた後、走り出す。


「無駄無駄無駄。【神の権能発動・時空間操作・時止め】」


 そして世界は停止した。


「さて、お次は首を切断してみましょうかな?」

 時空神・ロットイがそう言ってレイラに近づいて首に刃を突き立てようとした、その瞬間だった。

 レイラの持っていた成長剣が時空神・ロットイの腹に突き刺さった。


 グハ


 神殺の力のこもったその一撃にたまらず血を吐き出すロットイ。ダメージはでかかった。

 そしてつい神の権能で発動させていた時止めを解除してしまった。


「ん、どうやら上手くいったようだな。さて追い打ちといきますか」


 レイラは漫画等でよくある手法ではあるが、事前に時空間魔法を使い時を止まっている中でも攻撃が反撃ができるように細工していた。それが上手に発動してクソロットイに少なくないダメージを与えれたことに喜び、そしてこのチャンスを逃すまいとクソロットイに追い打ちをかけるべく、成長剣と進化剣を握りしめて斬りかかる。


 グチャ


 レイラの放った剣は簡単に時空神・ロットイを切り裂いた。

 それもそのはずだ、時空神・ロットイの力は強力だ。どんな敵だろうが時を止めて嬲れば基本的には勝てた。だから実際に自分の身一つで剣を持って打ちあう、拳で殴り合う、魔法を使って攪乱させて勝利する。そういったことを一切といっていいほどやってこなかったのだ。だから今その付けが回ってきた。


 今、剣を持った最弱神程度に剣で切り裂かれているのだ。


 もちろん最初、時を止めた時に真面目に殺すべく細切れに切断すれば勝てていただろう。

 しかし、それを怠ったのだ。舐めプをしたのだ。そのつけが今回っているのだ。


 時空神・ロットイの肉が裂ける。斬られる、斬られる、斬られる、斬られる、斬られる。

 しかし、それでも時空神・ロットイは死なない、何故なら神だから、耐久値が圧倒的に高いからだ、レイラがどれだけ斬りつけても神。それも上位神だかあってかなりの速度で回復していく。もちろん傷を与えるにも神殺の力を使わないのでかなり力を消費する。

 今状況だけ見れば。一方的に切り付けているレイラのほうが優位に見えるがしかし。実のところは圧倒的に時空神・ロットイのほうが優位であった。


「ハアハアハアハアハア、ヤバい。疲れてきた」

 レイラが疲れ。少し手を緩めた。その瞬間だった。


「神の権能発動・時空間操作・時止め」


 そして世界は停止した。


「ハハハハハハハハハ。危ない危ない危ない危なかった。本当にしかし、しかし、しかし勝ったのは私だ。勝つのは私だ。よくもこの私に傷を与えたな。よくもこの私を斬りつけたな。この怨み何百倍にしてでも返してやる」

 時空神・ロットイは笑いながら停止した世界で自分を殺そうとしていたレイラの両腕を両足を時空間切断で切り刻む。


「さて、一旦解除」


 レイラの両腕が両足がバラバラになって散らばる。

 しかしスキル・完全復元の効果により一瞬で復元・再生される。


「じゃあまた、神の権能発動・時空間操作・時止め」


 そして世界は停止する。


「ふむふむ。なるほどね。バラバラに切り刻んだ程度じゃあすぐに再生?いや復元かな?されてしまうと。なるほど、これはまた長く痛めつけれそうだな。さて、じゃあ次は首いってみますか」

 時空神・ロットイはレイラの首を時空間切断で切り裂く。



「解除」



 レイラの首が落ちるがしかし、すぐにくっつく。それを確認すると同時に時空神・ロットイは力を発動させる。その間の経過時間は1秒もなかった。もちろんそんな短い時間で再生途中のレイラが反撃するなど出来るはずもなく。本当に再生させるだけで手いっぱいであった。


「神の権能発動・時空間操作・時止め」


 そして世界は停止する。


「頭と体がお別れしても大丈夫か。なるほどね一応元々人間だったよな?いや、まあどうでもいいか。私のこの全ての時間を停止する力の前では無意味だしな。さてと、じゃあ次は心臓を抉って、頭を切断し、内臓をズダボロにしてみよう」

 そして時空神・ロットイは宣言通りにレイラの心臓を手で抉り出し。頭部を時空間切断で切り、内臓を突き刺してズタボロにする。


「解除」


 グチャ


 人の肉が抉れる生々しい音と共にレイラの首は落ち心臓は抉れ内臓がズタボロに引き裂かれる。


 ゴボ。

 グバ。


 その瞬間首は即座に再生・復元したが、しかし、内臓は心臓は再生・復元には時間がかかった。かかってしまった。そして内臓のダメージから血を吐き出す。

 しかしレイラは諦めてはいないこの絶望的な状況ではあるが時空間・ロットイを殺すために、しっかりと成長剣と進化剣を握りしめる。


「神の権能発動・時空間操作・時止め」

 握りしめたはいいが、さっきと同じようにいとも簡単に世界は停止した。


「なるほど。内臓と心臓の再生は復元は時間がかかると。なるほどね。まあ、あくまで仮定ではありますが、多分手足を完全に切り落とすのと、手足に切り口を入れて傷をつけるのでは前者のほうが再生が復元は早いでしょう。一からの再生・復元は得意であるが、中途半端な状態での再生・復元は苦手と、なるほどね。では体をグチャグチャにしましょう」

 時空神・ロットイはそう結論を出すと、レイラの体をグチャグチャしていく、手を足を胴体を頭を、切り落とすのではなく中途半端に切り裂き、ひたすらに傷を与えていく。


「解除」


 レイラの体から血が溢れる。

 体全体がおびただしいほどの傷にあふれ、完全復元すら間に合わない程の致命傷を負う。

 しかしレイラは諦めてはいなかった、確かな意思を持ち、時空神・ロットイに打ち勝とうと剣を握りしめようとしたが。力が入らなかった。

 つまりどういうことかというと、レイラは死にかけていたのだ、度重なる攻撃と今受けた、攻撃で生命維持が困難になっていたのだ、だけど、レイラの持つスキル完全復元があれば、そのボロボロの体も時間をかければ再生・復元が出来た。それこそ1分・2分あれば大丈夫であった。

 しかし、それを時空神・ロットイは優しく見逃してはくれなかった。


「神の権能発動・時空間操作・時止め」


 そして世界は停止した。


「じゃあ、そろそろ飽きてきたし。殺すね。少しは楽しめたよ。神の権限発動・空間圧縮・圧殺からの解除」


 グチャ


 そうしてレイラは圧縮されて、潰れて死んだ。


 ユニークスキル七転び八起きが発動しました。

 後八回起き上がれます。

 起き上がりますか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る