お母さんが強すぎる件について

 その後、僕はお母さんと一緒に外へ遊びに初めて屋敷を出た。

 一言でいえば楽しかった、外は思った以上に活気であふれていた。


 屋台があり、宿屋があり、服屋があり、ギルドがあり、武器屋があり、防具屋があり、道具屋があり、肉屋があり、魚屋があり、解体屋があり、劇場がありとまだまだいろんな場所があるが見るものすべてが初めて経験であり新鮮でありともかく楽しかった。

 僕はお母さんと一緒に楽しく劇を見たり服を買ったり屋台でご飯を食べたりしてたら、いつのまにか夕方になっていた。

 夕方になったため家へ帰ろうとしたときだった。それは現れた。


 ズ~~~~~


 そんな音とともに空間が歪み1人の謎の男が現れた。


「パメラさん、貴方をとある実験の為に捕まえに来ました、出来れば乱暴はしたくないので降伏してください」


 突如そんな事を言い出す謎の男。

 そして、次の瞬間これでもかってぐらいの禍々しい力が男から発せられた。

 その瞬間、男の周りにいる人達や近くの通行人、いや、そんな優しいレベルではない。その男を中心とした半径100メートルの人が次々と倒れたのだ。


「逃げて~~レイラ‼時間は私が稼ぐ」

 お母さんがそう僕に向かって大声で叫ぶ。


「天使降臨使用・対価は私の全LV今いる悪しき者を打ち倒せ」


 ピカ~~~ン


 お母さんがそんな謎の言葉を言うとお母さんが激しく光りだした。

 そして、現れたのは天使だった。いや、正確に言うとただでさえ美人のお母さんをより美人にし際立たせた様な感じだ。

 それでいてとてつもないぐらいの力を感じる。お母さんは一体何者なんだ。とてもじゃないけど、今の僕じゃ、かないそうもない強さ。つい、興味本心で鑑定をしてしまう。


 名前 パメラ

 性別 女

 種族 ハイエルフ?

 ジョブ 巫女

 ジョブLV99

 HP9999

 MP99999

 攻撃力9999

 防御力9999

 魔力9999

 俊敏9999

 ユニークスキル

 天使降臨

 効果・・・対価を支払うことで一時的に天使になれる。

 天使の時はステータスが大幅に上がりスキル以外の攻撃が全て無効になる。

 星光魔法・・・星と光を操る魔法

 エクストラスキル

 超偽造LV3 弓王LV2 超MP強化LV3 家事マスターLV4


 称号

 神に愛されし者 弓の天才 騙されし者 天使に愛されし者 家事の天才 ▽〇◆▽▽(この称号は閲覧できません)


 何、このチート、お母さん強くね全てのステータスにおいて負けてんだけど。何でこんな人がメイドをやってるわけ?冒険者としてやってけるよね。

 つ~かさ?ハイエルフって何その横にある?って何というか一体お母さんって何者。


 そんなことを考えてると戦いが始まった。


 何でお母さんが狙われてるかはわかんないけどきっとお母さんが勝つと思い戦いを見た。そして、僕は後悔する、お母さんの言う通り早くに逃げればよかったと。


 ―――――

 お母さんは謎の光の弾を大量に出し、それを、謎の男に当てようとする。対する謎の男も色とりどりの弾をお母さんの謎の光の弾にぶつけて対抗している。


 一見互角に見えたが3分ほどたったら謎の男がこんな事を言った。


「飽きました」


 ・・・・・・・・・・と

 次の瞬間お母さんが蹴り飛ばされた、そして、殴られ、蹴られ、殴られ、蹴られ

 そんな光景を見た僕はお母さんを助けるべく謎の男に殴りかかるが簡単に躱されて蹴られてしまう。

 その、蹴り一発で体の自由が利かなくなり意識が朦朧となるだがしかしそんな中聴こえるお母さんの悲鳴に自分の無力さと力のなさに悔みながら意識は飛んで行った。


 ――――――――――


 補足説明

 主人公のレイラ(今現在)のお母さんであるパメラがメチャクチャ強い件について。

 まず最初に彼女は戦ったことはほとんありません、後々明らかにしますが一言で言えば生まれた時からメチャクチャ強いって感じです。

 因みに何でメイドをやっているかというと、元々はお花屋さんで働いていたところを偶々馬車に乗っていたクソ野郎に見初められ、メイドという名前の妾になれと強要されます。

 腐っても中級貴族なんで逆らえずという設定です。もちろん無理やり抵抗すれば逃げれましたが、そうなってしまうと自分に良くしてくれた花屋の店長に迷惑がかかるとメイドになりました。

 因みにメイドになってからはレイラという子供が生まれたことと他のメイド達と上手くやれている等の理由で結構幸せに暮らしています。

 ※そういえば作者は一応レイラの父親をクソ野郎で書くつもりだったけど、何かあまりクソ野郎だと母親と一緒に主人公が逃げているので、思ったよりもクソ野郎じゃなくなってしまった。まあいっか。




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