神との対面
「ここはどこだ」
目を覚ますとそこには、ただひたすらに真っ白い空間が広がっていた。
そしてそこに、筋骨隆々の黒髪のおっさんとゆったりとしたローブを着た銀髪の青年がいた。
「おお、気がついたかい」
筋骨隆々のオッサンがそう声をかけてきた。
というか、気がついたって俺気絶でもしてたのか、てか何で俺こんなところにいるんだ。
確か副魔導士の攻撃をくらって・・・・・・・・・・・
「小僧お前は死んだんだよ、魔法をくらってな。多分かなりの疑問があるだろう。それについて一応大雑把に説明してやる。まず、俺達は神だ。俺は気配神・インケートで隣にいるこいつは遊戯神・インカム俺達はそれなりに仲が良くてな、それでいつものように暇だったから、下界の世界を観察してたんだ。
そしたらあんたを見つけたんだ。てなわけで、暇つぶしに観察してたらな戦いになって殺されてしまった。しかし、このまま殺すのは忍びないと思ってここに呼んだわけ」
「つまり、俺は神様の慈悲で生き返ったてわけですか、なるほど。本当にありがとうございます」
俺は取り敢えず神という偉大な存在、そして俺を生き返らせてくれたことに感謝をしてお礼を言った。
「いや、お礼を言われるにはまだ早いよ、正確には肉体の時を止めてるだけで、生き返った訳ではないからね、てなわけで、ここで2つ選択肢を提示してあげる。
このまま死ぬか、転生するかの二つの選択肢だ」
そう、銀髪の青年もとい遊戯神・インカム様に問われた。でもまあ、そんなもの一択に決まっている。
「転生でお願いします」
即答だった。
というか、高校二年生で死ぬとかやだし、まだ、異世界満喫してないし。
こんな所で死んでたまるかってんだ。
「そう答えると思っていたよ、というわけで、今から転生の為に友人を呼んでくるから少し待ってて」
遊戯神・インカム様が嬉しそうな顔でそう言うと、急に空間に穴が開き、そこに入っていった。
そして俺は気配神・インケート様と二人っきりになる。
・・・・・・・・
何とも言えない気まずい沈黙、それを破ったの俺ではなく、気配神・インケート様だった。
「今から現れる。神、時空神・ロットイに注意しろ、じゃあな、俺はアイツと会いたくないんでな、ここでさよならさせて貰うよ、楽しい人生になることを祈ってるよ」
そう言って、気配神・インケート様は姿を消した。
・・・・・・
「え?何?今の凄く嫌な予言、注意しろって・・・言われても・・・、まあ、一応心の何処かにとどめておこう」
俺が独り言を呟き終わったときだった。
「ほいほいのほいほい、ゴメン待たせたね、幸助君。僕の友達で今から君を転生させてくれる、時空神・ロットイと転生神・カミュエアを連れてきたよ」
姿を見てみると、片方の神様は靄のようなものが全身にかかっていてよく見えず、もう片方の神様は大きくて黒い翼に黒い角を持った、ゴスロリでボインのお姉さんだった。
うん、どっちが時空神・ロットイ様なんだろ・・・。分からん。まあ、いいや、余り疑わないようにしよう。考えないようにしよう。何たって神様なんだから人の思考を読むくらい簡単に出来そうだし。
俺がそう考えていたら、遊戯神・インカム様が話をし始めた。
「じゃ、転生について説明するよ、幸助君」
1・帝国の中級貴族の三男として産まれる。
2・5歳の時に記憶、ステータス、スキル、称号が戻る。
3・転生は勇者召喚の10年前に行われる。
4・アイテムボックスの中にある生長剣と進化剣以外はすべてなくなる。
5・あまり、派手な事をすると歴史が狂うから15歳になるまで派手な事を控えること。
「以上4つ、それでは今から転生の儀式を行うね」
遊戯神・インカム様がそう言うと、時空神・ロットイ様と転生神・カミュエア様が何か呪文を唱え始めた。
その言葉は俺には一切聞き取れ無かったが、何か凄いことをされているというのだけは自覚出来た。そして、いきなり体が白い光に包まれていって俺の意識は飛んだ。
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