混沌って何かカッコイイよね

まず最初に獲得を目指すのは光魔法だ。


 イメージとしては俺の魔力が集まり丸くなり光の球を形づくるような感じで。想像しろ、想像しろ、光り輝く球を想像しろ。


 ピカ~~~


 しっかりと光の球が現れた。ちょっと眩しい。

 光魔法LV1を獲得しました。


 よし、光魔法ゲット。普通に嬉しいわ。さて、次は闇魔法だ。闇魔法・・・それは俺の心の奥底に眠る中二病心をくすぐる素晴らしいものだ。右腕を抑えて、俺に秘められし闇の力が~~~~~~って言いたいわ。いや、流石にそれは恥ずかしいか。まあ、いいや。取り敢えずサクッと闇魔法獲得を目指しますか。


 そうだな、イメージとしては今さっき出した光の球を闇の魔力で包むような感じで。真っ黒で何も見えなくするように。想像しろ、俺の魔力がこの光を真っ暗な闇となりて包み込み消す様子を。想像しろ、想像しろ。


 ボワ~~~


 光の球が黒色のモヤモヤもとい闇に包まれて消えた。


  闇魔法LV1を獲得しました。


 よし、成功だ。これで、俺は闇魔法の使い手だ。いやマジでカッコいいわ。もし、暇な時間が出来たら色々とカッコイイ闇魔法を生み出して遊ぼっと。


 さてと、じゃあ次は神聖魔法だな。

 てなわけでメイドさんが出してくれた、武器の中にあるナイフで軽く手の薄皮を切る。

 少し痛いが大丈夫だ。これもスキル獲得の為だ。


 痛覚耐性LV1を獲得しました。


 思わむ所でスキルゲットだ。ラッキー。やっぱり、成長補正凄いな。

 まあ、いい、それはさて置き神聖魔法だ。神聖魔法。

 イメージとしては手の傷が治るような感じで魔力が傷に巡り治すような感じで、想像しろ俺の魔力によって傷が塞がれ治る様子を。想像しろ。

 そう、イメージもとい想像をしているとみるみるうちに傷が治る。


 神聖魔法LV1を獲得しました。


 よし、神聖魔法ゲットって、そういえば、まあ今さらではあるけど、傷を治すのってどちらかというと回復魔法じゃね?


 ・・・・・・・・・


 まいっか、獲得出来たものでは獲得出来たんだし。気にすることはない。

 さて、最後だ、最後、うん、最後の死霊魔法だけなんだけどさ?ふと、落ち着いて考えて思う。

 死霊魔法どうやって獲得するんだろう?


 まず、死霊魔法ってので思いつくのは死体をいじったり、死体や骨でゾンビとかスケルトンを作ったりとかかな?後は人をゾンビにして疑似的に蘇らすとか?流石に人を蘇らすとかは難しいそうだな。そうなると骨とか用意してスケルトンを創るとかかな。うん、まあ、今思い浮かんだ選択肢だと骨でスケルトンを創るくらいしかないな?となると骨が欲しいな、どうするか、メイドさんに骨くださいって頼むか。いやそれは流石におかしいか。つーか持ってるのか。いやでもメイドさんやしなんか持ってそうな気がするし。


 ・・・・・・・・・・


 え~い、背に腹は代えられん。ここで、妥協して死霊魔法を諦めるのは何か嫌だ。


「すみません、メイドさん骨をください」

 つい、叫んでしまった。

 う、メイドさんの冷たい目が刺さる。何を言ってるんだって感じの冷たい目が。

 俺はその目に耐え切れず後ろを向いてしまう。

 そうしたら。


 ガラガラガラガラガラガラ


 大きな音がしたので、ビックリして振り向いたらいろんな骨がたくさん置いてあった。


「骨が欲しいのですよね、勇者様」


 冷たい目で、いやこれが普通の顔か、うん。そうだよな?多分。にしても何でも出してくれるな、このメイドさん。流石異世界のメイドと言ったところか。


 まあ良い。今は死霊魔法だ。死霊魔法。中二病心をくすぐる死霊魔法だ。


 イメージとしてはそうだな。この色んな骨が集まって騎士になるような感じで、俺に尽くし俺を守る騎士になるような感じで、ついでに骨にありったけのMPを込めて。


 その瞬間物凄い脱力感に襲われた。


 ヤバい、苦しい・・・でも、死霊魔法の為にくじけてたまるか。

 俺が気合を入れて頑張るもとい踏ん張っていると。


 カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 と音を立てて。


 骨が騎士の形を取っていく。そして、40センチぐらいの騎士が出来た。いやこれは騎士なのか?いやでも姿は骨だけど人型で骨が鎧みたいのを作っていて。盾っぽい大きな骨と剣っぽい長い骨を持っている。


 MP増加LV1・MP回復速度上昇LV1・死霊魔法LV1を獲得しました。


 光魔法・闇魔法・神聖魔法・死霊魔法が統合されました。

 エクストラスキル【混沌】を獲得しました。


 そんな、声が聞こえた瞬間身体に力が湧いてきた。うん、またもやエクストラスキルゲットだぜ、これは普通に嬉しい。

 さてと、にしても、これどうしようか?


 そこには、俺が作った40センチの騎士がピシッと敬礼をするかのように立っていた。


 うん、敬礼されても困るな、正直スキル欲しさで余り深く考えずに創っちゃたし。うん本当にどうしようか。

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