第11話 第一回新聞部会議

「では第一回新聞部会議を始めるわ」


 尋問を終えた俺たちは警察に痴漢を引き渡し(警察の姿をしたライトロードの構成員と真咲は言っていた)、奥の席に座って会議を始める。


 六人席で、入り口側には俺、真咲、黒野兄。奥側にはサオ、茶柱、白戸が座っている。正面に座っているサオが短い脚を伸ばして俺の股間に押し当ててくる。右隣の真咲も何故か肩が当たるほど近い。


「お飲み物は?」

 ライトロードの構成員と言われる喫茶店のマスターが注文を受けに来た。


「ダージリンティーで。紅茶は良いわよ? 苦い物もあるけどダージリンは初心者にお勧めね」

「コーラで頼むわ。三分の一くらいまで細かい氷入れてくれ、がりがり噛むのが好きなんだ」

「うーんとねー、オレンジジュースで! 果汁100%でね!」

「ふええ、えと、あの、麦茶で……いや、やっぱりミルクで……」

「コーヒーをお願いします。ホットでね」


「――僕もコーヒーで」


 言うまでも無いと思うが、上から真咲、黒野兄、サオ、茶柱、白戸、俺だ。

 てか、氷噛むとか小学生か。茶柱のミルクが飲みたいです(意味深)。


 しかし白戸め……イケメンで頭が良くて冷静でコーヒー好きなところとか、俺と被ってるやんけ。嘘です、怒らないで! 

 クソが、俺が角砂糖を二つ入れてる中でそのまま飲んでやがる。これがイケメンとの超えられない格差か。


「ごきゅごきゅ、ぷはっ――ふーおいしい~! で、今日は何の議題なの?」

 あざといわぁ。ほんまあざといわぁ。お前の本性知ってるんだからな。


「晴れて私たちは切り裂きを捕まえたわ。しかしこの街で蔓延る敵はまだまだ居るわ。そこで私たちのレベルアップが必要だと、今日改めて感じたわ」


「そうだな……切り裂きクラスが闇に大量に居たらキツイわな」


「今回は役に立てず、申し訳ありませんね」


「ふええん、お嫁にいけません~」

 責任取りましょうか?


「うーん、サオの魔法が発動してたら行けてたよ! 真咲ちゃんが日和ったんでしょ!? 処女はこれだから」


「日和って無いわよ! 受け入れる気満々だったわ! その前に彼に助けてもらったのよ」


「それに関しては本当にどうやったんですか? 我々ですら侵入できなかった空間内で、真咲さんを助けたのですよね」


「どう言うことが起きたんだ真咲?」


「何がどうってのは説明し難いわね……なんか空間が壊れたのよ」


 真咲がそう言うと、五人が俺を見てくる。


 よし、厨二モードで話を逸らそう。


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