第9話 痴漢か!?
五月の連休の二日目。俺とサオは一緒に駅前の広場に向かっていた。
初日は朝からサオと交わり、気が付けば夜遅くまで事に及んでいた。今にして思えばサオの両親も混ざってきたのはおかしいだろ。
その日は再び彼女の家に泊まった。
不思議なもので、つい三日前まで童貞だった俺は卒業してから二日間で二桁にも及ぶ経験を積んでしまった。相手は二人だけだが。
サオは本人も言っていたが処女ではなく、明らかにヤリまくっている様子だった。あのビッチめ――と言いつつ俺は別に処女厨では無いため気にしない。浮気しようが誰とヤろうが構わん、最後に俺の横に居ればそれでいい。
サオは別に俺の彼女では無いが。
サオと交わった俺は下の名前で呼ぶように言われた。目立ちたくない俺にしてみれば、学年でも三本の指に入る美少女と親しいなど思われたくないが、サオほどの美少女と特別な関係になれることがこの先あるとも思えない。ここは受け入れるべきである。
完全にどうでもいい話だが、サオが声が外に漏れたら恥ずかしいと言うことで窓を閉め切ってヤっていた。そこから四人でヤりまくったために、室内はえげつない臭いで充満していた。
そう言うわけで朝早くに俺は一旦帰宅し、シャワーを浴びた。
何故か一緒に入っているサオが、俺の下半身を身体をスポンジ代わりにして洗っている。この女は無駄に体温が高いので暑苦しい。
彼女曰く本当は昨日新聞部の集まりがあったそうだ。しかしヤるためにすっぽかした、そのために今日再び集まるそうだ。
俺に連絡が来ていないのは、誰にも連絡先を教えてないからだろう。そうに違いない。間違ってもハブられているとかでは無い――はず。
正直言って直接言われたわけでも無いし、家に引き籠ろうとしたがサオが一緒に来てほしいとお願いするので仕方なしに準備している。
身体を洗い終わると、自室に戻り着替えをする。
サオはベッドの上で寝っ転がりながら、ニコニコと見ている。
俺の今日の恰好は白黒のボーダーシャツに、黒い七分丈のジャケット。黒めのジーンズに白いベルト、ブレスレットと腕時計を装備する。完全にファッションに興味がない無難な恰好だ。
「かっこいいよ~さっすがたっくん♡ハア、ハア」
目が怖い。
サオの恰好は、薄い生地の黄色いキャミソールに白いミニスカート。丈の短めのパーカーを上に着ている。白と黄色のボーダーのニーソがあざとい。
「遅かったわね? と言うかサオと貴方が何故一緒に来るのかしら?」
「た、たまたま会ったんだよ……です」
「無理に敬語で話そうとしなくていいわ――で誰に聞いたの? 貴方の連絡先を誰も知らないから伝えられなかったのに」
「昨日たまたまサ、金井さんに会って聞いたんだ」
「ふーん……まあ良いわ、似合ってるわよその恰好」
「ど、どうも……黒野さんも似合ってます」
「真咲で良いわ、兄も居るし紛らわしいでしょ?」
待ち合わせ場所にはもうすでに四人とも居た。
最初に俺たちに気付いた真咲さんが俺たちに駆け寄ってきた。
彼女の恰好は、実に扇情的だ。腹出しの白いシャツに黒いジャケット。超際どく下着と尻肉がはみ出したホットパンツ。右脚の黒い靴下は太ももの中間まで、左脚の白い靴下はひざ下までの左右非対称。
胸元の開いたシャツは彼女の巨乳を谷間と言う形で強調し、ホットパンツの前はフックとチャックが開いておりレースの黒いスケスケパンツが丸見えだ。
もしかして彼女は痴女なのでは?
茶柱さんは普通のワンピースに手提げバックのお嬢様みたいな恰好。黒野兄はタンクトップにジーンズのワイルドスタイル。白戸さんはカジュアルスーツとオシャレ眼鏡を着けている。
浮いてるのはロリと痴女か……。
三日前までの俺では真咲さんの恰好に勃起の一つでもしていただろうが、人妻とその娘で経験を積んだ今の俺に死角はない。
「今日はどこに?」
「ええ、隣町の喫茶店に行くわ。そこはライトロードの構成員が経営しているの」
ああ、やっぱり厨二設定で行くのか。帰っていいかな?
「電車で行くわよ、この時間って混むのよねぇ……」
真咲さんの呟き通り混み合った車内。動く隙間もないほど埋め尽くされた満員電車の中で、俺は何故か後ろの茶柱さんにおっぱいを背中に押し付けられ、勃起した息子をしゃがみ込んだサオに咥えられている。
見たところ茶柱さんは事故だろう。あわあわしながら涙目で顔だけ振り向く俺を見上げている。爆乳って恐ろしいよな、服越しでも柔らかさが解るもん。
サオ、お前空気読んでくれ。周りのおっさんたちが見てっから。絶対これAVの撮影と勘違いされてない?
少し離れたところで、真咲さんが顔を赤めながら目を瞑っていた。
後ろのおっさんが何かしてるな、あれ。
「んごっ――げほげほっ、急におっきくしないでよぉ」
こうふんしますた。
やばい、あの勝ち気で凛々しい痴女が痴漢にあってるとか興奮ものですよ。
ヤレおっさん! 応援するぞ!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます