03話.[行っているから]

「聞こえてる?」

「うん、聞こえてるよ」


 通話状態のまま今日は過ごすのかと内で呟く。

 まあメインは道雄と中瀬さんなので、それでも特に困るようなことにはならないならないと楽観視しておくことにした。

 深く考えたところでこれからなにが起きるのかなんて一切分からないし、疲れちゃうだけだから意味がない。


「よう」

「あ、おはよ」


 問題があるとすればまだ九時だということだろうか。

 何時まで外にいることになるのかなあ、お金だってそんなに使いたくはないからお昼ぐらいで解散にしてくれると助かるかなと。

 まあ九時に集合してお昼に終わるわけがないと考える自分もいるんだけども。


「ごめーん、遅れちゃった」

「遅れてないよ」

「そうだぞ沙綾、メインは後から来るってもんだ」

「えー、今日は誰がメインとかそういうのじゃないから、三人でワンセットだからね」


 とにかく留まっていても仕方がないから移動開始。

 僕が言っておいたのもあってふたりが並んで歩いてくれている。

 僕はその少し後ろを歩くいて付いていくことに専念している。

 このスタイルの方が千鶴から話しかけられた際に対応がしやすいし、なにより中瀬さんと仲良くしているところを見せて悲しそうな顔をまたされなくて済むからというのもある。


「せっかく貴重な休日に外に出てきているんだからぱーっと遊ばないとねー」

「それでゲーセンか、いいな」

「好きなんだよね、コインゲームとかをしながらゆっくり過ごすのはさ」


 ゲームセンターに行った場合は僕も似たような過ごし方を選ぶ。

 ……何故なら他の適正がないからだ。


「俺はレースゲームとかUFOキャッチャーとか好きだけどな、問題があるとすればあっという間に金が溶けていくことだけどな」

「あはは。だからコインゲームがおすすめだよ、コインは増える可能性もあるからね」


 それでもやっぱり道雄はレースゲームやUFOキャッチャーに興味があるらしく、先にそちらに挑むようだった。

 こっちは疑われたくないからお金をコインに替えて、中瀬さんの近くでゆっくり遊んでおくことにする。

 僕の行動次第によっては道雄のところに行ってくれなくなるから仕方がない。

 できることならある程度のところで帰ってふたりきりにさせてあげたいところだけどね。


「勝一君」

「え?」

「あ、聞こえないか、じゃあ」


 彼女はぐいと顔を近づけてきて耳元で「勝一君」と呼んできた。

 ……なんかぞくりとしてばっと耳を押さえる。


「あははっ、お耳が弱いのかな?」

「な、なに?」

「いや、逃げないでよく来てくれたなーって。今日は来てくれてありがとうって言いたかったんだよ」


 そりゃ行くよ、脅されているようなものだったし。

 僕個人が嫌われても構わないが、道雄にも影響が出るということなら話は変わってくるから。

 卑怯だ、大抵は従うしかできなくなるじゃないか。

 それに異性には気に入られようとしたがるのが基本的だと思うからさ。


「三人でデート、楽しもうね」

「三人じゃ足りなくない?」

「あ、千鶴もいた方が良かった?」

「そりゃまあ、仲間外れみたいにするの嫌だし」


 あとは僕のせいじゃないのに僕が責められることになるからかな。

 単純に悲しそうな顔をしてほしくないというのはあるけれども。


「まあたまには道雄君や勝一君とゆっくり過ごしたかったんだよ、どうせ君は千鶴が来ていたらそちらばかりに構って相手をしてくれなかっただろうからね」

「そんなことないよ、この前はちゃんとふたりの相手をしていたでしょ?」

「でも、私は分かっているんだよ」


 なにが? と聞こうとしたらまた顔を近づけてきて、


「例え私に嫌われても千鶴がいてくれればいいって考えていることをね」


 と、耳元で囁いてきた。

 ……なにもかもばればれだった。

 そんなに出やすいかなって自分の頬とかに触れてしまったぐらい。

 彼女は余裕そうに笑ってくれていたけど。


「あ、ちょっとトイレ」

「はーい、私は道雄君のところに行っているから」

「うん、ちゃんと行くから、逃げたりしないからさ」

「疑ってないよ、早く行かないと漏れちゃうよ?」

「いやそこまでじゃないよ」


 まあ、脅しってレベルではないかと少し安心。

 静かなところに移動して携帯に耳を当てて。


「千鶴?」

「音がぁ……」


 ああ、そりゃうるさいだろうな、耳障りなレベルだし。


「ふぅ、どうしたの?」

「いや、ちょっと気になってさ」


 多分、こちらから一度も話しかけないと後で怒られると本能が悟ったのかもしれないと考えている。

 結構理不尽なレベルになるから自衛しておかないとね。

 なんかあのふたりを疑っているみたいで嫌な行為だけど。


「私はなんにもないよ、ただイヤホンで聞いているから耳がちょっとダメージを受けているだけかな」

「そっか、あんまり長居はしないと思うからさ」

「うん、私は外にいるから……」


 携帯をポケットにしまって歩こうとしたときのこと。


「ふーん、千鶴と通話状態のままなんだ」


 何故か中瀬さんがいて、僕の携帯を取ってじろじろと見ていた。


「もしかして朝から?」

「行けなくて悲しいって言われてさ」

「はぁ、これ切るね」


 え、ああ……。

 そんなに長く離脱していたわけじゃないんだけど。

 僕がいちいち逃げたりしないとか言ったからなのか?


「ほら行こ?」

「うん、約束だから行くけどさ」

「大丈夫、千鶴はまた今度誘うから」

「うん、信じるよ」


 まあいい、とにかくいまは怪しい行動はやめようと決めた。

 帰ったら千鶴には謝罪をしよう。

 最後に切ったのは中瀬さんだと声が聞こえているだろうから分かっているだろうけど。


「お、戻ってきたな」

「って、そんなに使うの?」

「おう、折れたら駄目なんだ、手に入るまでやればいいんだよ」


 それはお金持ちだけができることだと思うけど。

 でも、それぐらいの覚悟でやっていたからなのか割とすぐに狙った物を手に入れてた。

 僕と違って上手だなあ。


「はい、やるよ」

「え? 私にくれるの?」

「こんなファンシーな物を俺が持っていたら恥ずかしいだろ」

「あ、ありがとう、可愛いから嬉しいよ」


 サメのぬいぐるみか、可愛いな。

 僕も千鶴のために似たような物を獲得したい。

 が、これに挑戦したところで絶対に無理だからお店で買うことにした。

 それは解散してからでも遅くはないだろう。


「あ、勝にはこれな」

「え、いいの?」

「おう、いいんだよ」


 こっちはくまみたいなぬいぐるみだった。

 なるほど、千鶴にあげてくれってことか。

 仲間外れみたいにしてしまったことを彼も気にしていたんだろう。

 優しいなあ、まあこれとは別に買うつもりだけど。

 ある程度したところで浪費しすぎてしまうからとゲームセンターをあとにした。


「ボウリングか、なんか王道パターンって感じがするな」

「本来はボウリングからのゲームセンターって感じの方がいい気がしたけど、場所的にはそういう順序の方が自然だったから」

「別に細かいことはいいよ、やろうぜ」


 日曜日ということもあって朝から沢山のお客さんが来ていた。

 非力だから、明日筋肉痛になってしまうからと説明しても、ふたりは「挑戦あるのみだ」としか言わなくて結局やる羽目に。


「いたた……」


 運動神経というのが悪いのか、ボールを投げるときに太ももの裏にぶつけたり、足と足をぶつけて転びそうになったりと悲惨な感じだったわけだけど、ふたりは笑ったりすることなく「頑張れ」と言ってくれて嬉しかったような虚しかったようなという感じだった。


「お腹空いたね」

「だな、なにをしていても、していなくても普通に腹は空くからな」


 僕も同じだ、朝ご飯だってしっかり食べたんだけどね。

 ただいまそれよりも気になるのは千鶴のことだ。

 家に帰ったのか、それともいまも尾行しているのか。

 連絡をしたいけどいま携帯を弄るとまた中瀬さんに怖い顔をされかねないという……。


「よし、それならちづに作ってもらうか」

「お、いいね、千鶴が上手なのは知っているから安心だし」

「おう、勝、頼んでくれるか?」

「わ、分かった」


 本当にナイスだな今日の道雄はっ。

 これなら堂々とメッセージを送ることができる。

 そしてあの怖い顔は道雄には見せないようだということが分かった。

 意外と僕が考えている以上に気に入っているのかも。


「よし、それなら勝一君のお家に行こうか」

「そうだな」

「うん、行こう」


 結局、近くにいるようだ。

 だからそれを伝えたら『急いで帰るっ』と返ってきた。

 それになんか微笑ましい気持ちになりつつ気をつけてと送り返して。


「なーんで千鶴とやり取りできるときはそんなに嬉しそうなんですかねえ」

「それはちづが大切だからだろ」

「分かってるけどさあ、私達と来ているんだからこっちといるときに嬉しそうにしてほしいって思うなあ」

「まあいいから行こうぜ、勝はちゃんと来てくれただろ」

「それは確かに嬉しかったけどさー」


 別にいまのところは扱いに差を出しているわけではない。

 来たいと言われても断ったし、今日はちゃんとひとりで来たんだから信じてほしいけど、いまの中瀬さん的に僕の存在は微妙な状態になっているから難しいと。


「ただいま」

「お、おかっ、えりっ」


 なにかありましたと言っているようなものだ……。

 ふたり、特に中瀬さんがそれに反応して聞いていたが、千鶴はなんとか躱そうと必死になっていた。


「千鶴、道雄がこれを千鶴にだって」

「わあっ、可愛いっ」

「道雄もたまには優しいんだよ」

「いつもな」


 やっぱり考えすぎだということはなかったみたいだ。

 彼は千鶴の頭を撫でて「大切にしてくれよ?」なんて言っている。

 あー……中瀬さんには悪いけど、道雄に千鶴の相手をしてもらうのも悪くはないかなって思い描いてしまった。

 どっちも相手のことを凄く知っているからというのもあるし、相性がいいからこそここまで関係が続いているというのもあるしで妄想が捗る。

 でも、そうなるとやはり中瀬さんが困るかもしれないから口にしたりはしないけどね。

 大切なのは当人達の気持ちだし。


「勝一君と千鶴って似てないよね」

「そりゃまあ異性だしね」

「いや、容姿とか運動能力とか単純なスペックとかさ」


 うぐっ、情けないお兄ちゃんですみません……。

 本気で凹んでいたら彼女が慌てて「あ、柔らかい雰囲気は似ていて好きだよっ?」とフォローしてくれたけど、それが僕を更に傷つけたことを彼女は知らないんだろうな。

 必死なフォローはときに人の心を抉っていくんだ。


「違うって……本当にそういうことが言いたかったわけじゃなくてさ」

「分かってるよ、そんな顔をしなくていいから」


 こっちも頭を撫でられたらいいんだけど道雄とかじゃないからな。

 肩にも触れられないから、とにかく柔らかい雰囲気を意識してここに存在しておく。


「でも、千鶴と通話しながらだったのは気に入らない」

「ごめん」

「まあ……もう謝ってくれたし、そこからは普通に付き合ってくれたわけなんだからいいんだけどね」


 付き合ったと言ってもそれは道雄もそうだけど。

 なんなら情けないところばかり見せることになったから恥ずかしいぐらいだ。

 できれば今日の記憶は消してほしいぐらい。

 だけどそんなことは不可能だから、誘ってくれてありがとうということをかわりに言っておくことにした。

 そうしたら彼女はいい笑みを浮かべて、


「来てくれてありがとうっ」


 と、言ってくれたのだった。




「千鶴、これを受け取ってくれる?」

「ん? イルカ……のぬいぐるみだよね?」

「昨日は道雄がプレゼントをしたからさ、僕もなにかをあげたいって思ったんだよ」


 帰りにお店に寄って買ってきた。

 確かに可愛い系のこれをレジに持って行ったときは少し緊張したけど、千鶴が喜んでくれるならという思いだけでなんとか購入して帰ってくることができたのだ。


「それにほら、仲間外れみたいなことをしてしまったし、いつもお世話になっているのもあるしでさ」

「ありがとう、嬉しいよっ」


 少しでも喜んでくれたのなら嬉しい。

 いつまでも浸っているわけにはいかないから手伝いをするべく手を洗ったりして待機をしていたけど、多分、犬みたいな感じに見えると思う。

 ただ、ほとんど終わらせてくれていたらしく、逆に卑怯な感じになってしまったのが少し悲しいところかな。


「今日はお母さん遅いね」

「そうだね、いつもなら帰っている時間なのに」

「食べる?」

「いや、僕は待つよ、お風呂にでも入ってこようかな」

「それなら私も待つ、課題でもして待つよ」


 千鶴も入りたいだろうからささっと入って出てしまうことに。

 戻ってきたら意味もなく携帯をチェックして、なにもないことが分かったら電源を落としてベッドに寝転んで。


「ふぅ、お店を何件も回ったからなあ」


 部活組の千鶴よりも帰宅時間が遅くなってしまった。

 普段であればなにもしていない自分が家事を~ってなるところなのに情けない。

 申し訳ないことをしてしまったよ本当に。


「勝くん、入るよ」

「どうぞー」


 どうやら課題もここでやるようだ。

 お風呂にはまだ入る気はないみたい、母に先に入ってほしいと考えているのかな?


「これ、凄く嬉しかった」

「はは、良かった」


 自分用にも欲しくなるぐらいの可愛さだったけどなんとか欲望に打ち勝ってひとつ購入して帰ってきたからそう言ってくれるのは普通に嬉しい。


「でも、あんまり遅くならないようにしてほしいかな、勝くんがいてくれるのが一番だから」

「うん、ちょっと数店見て回っててさ」

「早く帰ってきて」


 部活もしていないのになにをやっているんだという話だから分かったと言っておく。

 進んで不安にさせたいわけじゃないし。


「頭撫でて」

「うん、はい」

「……抱きついていい?」

「うん、千鶴がしたいなら」


 やっぱり入浴後じゃなくても彼女は温かいな。

 生きているって感じがする、当たり前な話だけど。

 あとはまあ単純に柔らかいのと、物理及び精神的にくすぐったいというのはあった。

 髪が触れるから、綺麗にしてあるからこそのくすぐったさかもしれないと片付けておく。


「お母さんに怒られちゃうかな? 兄妹なのにこんなことをしていたら」

「そうしたら僕がしたって言うから大丈夫だよ」

「……なんでも自分がしたことにする癖、直してほしい」


 そう言われてもこういう風に生きてきたからなあ。

 道雄だってよく知っているはずだ。

 ただ、中瀬さんがこういう人間だと理解しているのかどうかは分からないけど。


「ただいまー!」

「あ、お母さんだ、下に行こっか」

「うん、行こう」


 お腹も減ったしご飯を食べないと。

 入浴も終えていた自分が食べ終えた後に洗い物をしていたら、


「そういえば遅いのに沙綾ちゃんがいてさ」

「え? どこで?」

「公園の前かな、ずっと立っていたままだったから一応声をかけてから帰ってきたんだけど」


 え、なんか心配になるな。

 どうせ洗い物ももう終わったから少し見てくるか。


「ちょっと行ってくるね」

「気をつけなよー」

「うん、なにもないならそれでいいんだけどさー」


 それで行ってみた結果、確かに中瀬さんがひとりそこにいた。

 別に泣いていたとかそういう風には見えないけど、一応声をかけておくことにする。


「あれ、勝一君?」

「なにをやっているのさ、お母さんに聞いて来たんだけど」

「あ、ここから空を見上げるのが好きなんだよ、ほら見て? 月が綺麗でしょ?」

「あ、本当だね、なんか他のところより綺麗に見える」


 ここら辺一体が落ち着く場所だからというのもあるのかも。

 ただ、いまはそれよりもだ。


「ほら帰る、送るからさ」

「はーい」


 もう二十一時前とかなんだから気をつけないと。

 部活をやっているから襲われても無問題とか考えているのかもしれないけど、道具などを使われたらあっさり負けてしまうぞ。


「まったく、道雄とか呼んでからにしなよ」

「ははは、心配性だなあ」

「当たり前だよ」


 心配にならないわけがない。

 ……異性だからと行動しているところは確かにあるけど、それで万が一というものがなくなるのならそれで結構。

 別に「なに格好つけてるの?」と呆れてくれても構わない、他の人に頼ってくれても構わなかった。

 いいんだ、本命が見つかるまでの間、元気で生きていてくれればそれでね。

 治安が悪いわけじゃないし、結局部活は毎日遅くまであるのに今日だけ心配するのは偽善としか言いようがないが。


「じゃあこれからは勝君に頼むことにしようかな」

「僕なの? 道雄じゃなくて?」

「道雄君といるのも楽しいけどさ、勝君といられる時間も好きなんだよ」

「ありがとう、これからもそう言ってもらえるように努力をするよ」


 ……なんか二股をかけているみたいでちょっと嫌だな。

 それでも大切な友達だ、関係は続けていきたい。

 もちろん、どっちかと決めたのなら片方を優先するけども。

 まあいまのままなら僕の方が変わることはないからあまり不安になる必要もないかなと。


「はぁ、今日も満足できたよ」

「それはいいけど気をつけて、それじゃあね」

「うん、ばいばーい」


 こっちにも課題が出ていることを思い出してささっと家に帰ってささっとやってしまうことにした。


「沙綾のところに行ってたの?」

「なんかひとりでいたってお母さんから言われたからさ」

「そういうところがあるよね」


 そうだ、だから心配になることも多いんだ。

 ……千鶴も似たようなものだからやっぱり類は友を呼ぶというやつが証明されてしまっているわけだが、口に出すのはやめておこうと決めた。


「一緒にいられるときは私が見ておくから大丈夫だよ」

「うん、って、千鶴も気をつけてよ? たまに帰ってくるのが遅いときもあるし」

「大丈夫だよ、帰りは必ず誰かがいるからね」

「それならいいんだけどさ」


 女の子でもいいけど、どちらかと言えば男の子が一緒に帰ってくれればいいなとそんな風に思った。

 まあちゃんと信用できるかどうかなどをチェックしなければならないから、無理なら無理でひとりで行動するのだけは避けてほしいとそれだけは言っておいたのだった。

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