第7話下駄箱にラブレターか!?

金曜日、登校した僕は下駄箱を開いて驚くことに。


下駄箱に一通の封筒がスリッパの上に置かれていた。

それをおそるおそる手に取り、差出人が誰かを確認するため裏返すが記載されていない。

星の形のシールで封をされており、シールを剥がし便箋を取り出すと、こんな文言だけがあった。


『本日、昼休み終了10分前に一人で屋上へと来て』


何故、昼休みに限定されているのだろう。もしかして、恋文ラブレター的なものなのか?

それにしたって、僕に対しての想いが一切綴られていない。


果たして──。


いつも通りの距離感を感じさせる花見の接し方に安堵した。


昨日とうって変わった花見の様子に周りにいた生徒や教師が首を傾げながら僕と花見の絡みを眺めていた。


授業中は、受け取った封筒で集中力を欠きながら、うけていた。


昼休みになり、便箋に書かれていた通りに屋上へと向かった僕を待ち構えていたのは、転落防止用に設置されたフェンスにもたれ掛かる一人の女子生徒だった。


見掛けた覚えのない女子で、イマドキな制服の着崩し方をしており、鋭い眼光をこちらに向けてきた。


不良みたいだよぅぅー!彼女に対して、気に障るようなことをした覚えが全然ないんだけどぉぉー!!!

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