第4話母親と意気投合して困らせる後輩

母親が花見を夕飯に誘い、三人で食卓を囲むことになった。


ブラウスを着直した彼女とリビングに向かうと夕飯がダイニングテーブルに並べられていた。

母親の隣の椅子に腰掛けようとすると、「彼女と座んなさい」と余計なお節介を言い出した母親に反抗出来ず、なくなく花見の隣の椅子に腰掛けることになる。

上機嫌な母親と彼女に早くももまれることとなってしまう。

図々しく、断ることもせずに麻視音家の夕飯に手をつけている彼女。


今の女子高生って、こんな感じなのか?

二人が意気投合して、からかい始めてきた。

「お母様に認めてもらえて嬉しいです!先輩とのお子さんをお見せできるように精進するので、これから温かく見守っていただけると──」

「そんな関係まで発展しないって!?おかしいでしょ、それはっ!ねぇっ!花見さんっ!?」

「是非ぃ~お願いしたいわぁー!真依夏ちゃんならウチの子を幸せにしてくれるわ、必ずぅ~」

いやいや、短時間で彼女の全てを理解できないのに、話が飛躍しすぎなんだけどぉ!

付き合ってすらいないのに、結婚もお子さんも有り得ないって、母さんっっ!

「あのさっ、母さん達が思い描いているようなことにはならないからっ!?そもそも好きって感情が──」

花見との関係を否定すると、母親が両手で顔を覆いながら嘆きだし、挙げ句の果てに泣き出し始めた。

「彼女──真依夏ちゃんを傷付けるように育てた覚えはないのに......何で、そんな薄情な......うわぁぁぁぁ」


「いやっ、そんな......つもりはない......んだけど、母さんが泣くことないじゃん......」

母親を慰めるが花見の視線が痛く突き刺さる。


おかしいって、この状況はぁぁぁっ!?


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