第21話 金食いで、使えないのが居るんです!

 さて、これでラインを連れて行かなくても良くなったなったな!

 ならば早々にラムセス達が居る場所に戻るか。


「ルーク」

「何ですか?カミル従兄様」

「君は今、何処にいて何をしてるんだい?」

「は?」

「だから、何処にいるの?」ニッコリ。


 笑顔が怖いんだけど?なんで、そんなことを聞かれないと為らない?


「ええっと……どことは?」

「ギルドで依頼を受けて仕事中なのか?と聞いてるのだよ」

「いえ、違いますよ?ラインを連れて行かなかったので、山で魔物狩りですよ」

「そう……なら、私も少し行こうかな?」

「は、はぁ?なにを言って……」

「お、おいカミルお前……。なら、私も行こうか」


 馬鹿をほざくなよそこの二人さん!

 あんたらの、お守りまで俺は出来ないぞ。

 それこそ影達を多く連れて行かないと!


「エルク兄上、カミル従兄様…お戯れはほどほどに、してくださいませんか?私は嫌ですよ!それでなくても手が掛かるのを一匹連れて、出掛けてるのですから」

「まぁ、そう言わずに……ルー私も最近は、運動不足だ」

「それならば、騎士達と遊んでやって下さいよ」

「いや、騎士達は良いよ。影を一人付けて行くぞ」

「勘弁してくださいよ、二人は内務の仕事をしててください。父上に知られたら、責められるのは私ですよ!」

「まぁまぁそう言わずに……!これでも国に居たときは騎士団の、隊長だったのだそ?カミルは違うがな」

「それは知ってますが……!カミル従兄様は内務官でしたでしょ!やめて下さい無理をいうのは」

「まぁ、そう言わないで下さいよ。ラインが使えないですからね。だったら私が、動くしかないのですよルーク。叔父上からは、適正な額の報酬を毎月得てますが。…金食いが居るのでね、中々厳しいのです。全く……頭の痛い事ですねぇ~」


 まぁ、そうか…領地は伯父上の弟とやらに渡して来たと、言ってたしなぁ~厳しいか…。


 でも、兵士は吸収させて貰ってる筈だから、そんなに気にしなくても良いんだろうが。

 だけど…そうは行かないのかな。何せ伯母上が居るんだった…。

 そのうち落ち着けば……やれ、夜会だ!お茶会だと騒ぐだろうしな。


 あれにも十分金が掛かる筈だ。蓄えは居るか……。


 全くラインは!無駄飯食いやがって。使えねぇなぁ~おい!


 さて、これからどうしょうかな……困ったぞ!

 連れていくのも骨が折れるし、飛べるの?あんたら?エルク兄上は、浮かんでるの知ってるがね?

 …空だよ?


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