第4話 遊戯室でゲームを。

 屋敷に戻り食堂へ直行すると、料理長のゼスタ達が昼食の準備中だった。


「ゼスタ、居るか」

「…………なんでぃ、うる………!こ、これはルーク坊じゃないですか!どうしました」

「い、嫌。イールの飯を貰いに来たが……忙しそうだな?」

「ハハハ。イールの飯ですか?なら彼処の肉でも持って行って下さいよ。すみませんね?今手が離せないんです」

「分かった。ゼスタ忙しいのにすまないな。あれ貰って行くな」

「いえ、飛んでもございゃせんよ?こちらこそすみませんね。ルーク坊」


 肉を貰い庭迄歩き、庭に出るとイール用の皿に肉を乗せる。


『ピィ~ごはん!』

(食べて良いぞ!イール)

『ごはん♡』


 イールがごはんと言って一声鳴くと、皿に入れた肉目掛けて飛び立って、皿の肉を足で掴み器用に嘴でつついて食べ始める。


 ふぅ……これで少しは大人しくなるかな?

 後は部屋で寝ててくれると有難いのだがなぁ……。

 すると、誰がの足音が聞こえる。


「おお、ルークここに居たのか?」

「いたいた!ルークだ!」

「………なんだオルタ達か?どうした、腹でも減ったかのか?」

「それもあるが……少し暇でな?何かないか?」

「それなら丁度良かったよ。今兄上と遊戯室で、ゲームでもしないかと言って居たんだよ。お前達行くか?」

「ほぅ…ゲームか?良いな!あれは楽しいしな。なんなら、ラムセス達も連れて行くぞ。あ奴らも暇そうにしていたからな」

「………そうかなら、連れて行くか?セバ奴ら呼んで来てくれ」

「畏まりました。ですがイールは部屋に戻しておきますか?……それよりは、連れていった方が懸命ですが」

「………そうだな、騒ぎにはならないだろうなぁ。本当にこいつ……面倒だよなぁ~」


 影に入らないかな?じぃ~っとイールを見つめる。


『な、何か目線を感じるピィ~!あ、ご主人の目線……なに?』

「いや、食い終わったか?」

『お腹一杯!眠い』

「なら、お前影に入れないの?」

『入れる!』


 といって、羽ばたくと俺の影にシュッ!と吸い込まれイールが居なくなった。

 ………なんだよ!入れんじゃんかよ!速く聞けば良かったなぁ…これで少しは楽になるかな?


「さて、なら遊戯室で暇を潰そうか?セバ奴ら呼んできてくれよ?」

「承知しました。それではルーク様、先に向かって下さい」

「分かった」


 遊戯室は、俺の屋敷に作ってある。


 広さは………かなり広いぞ!ダンスホールを作らなかったので、その代わりに作ってある。


 何せボーリングレーンが、2レーン有るのだ!その他は、ビリヤード、卓球、ダーツ、チェス、オセロに、カード卓と雀卓。

 それとカウンターバーがある。

 ルーレットは、置いてない。あれは………俺が経験が無いからな。

 ボードゲームは、色々あるのだろうが……俺が思い出せない。

 ってか、そんなに遊んで無いので思い浮かばないのでこの程度だ。

 だが……結構これで満足しているらしく、文句は出ていない。今のところな!


 三人で遊戯室の中に入ると、兄上と執事のルイスがひとゲーム始めていた。

 何してるのかな?

 ああ、チェスね……好きだねぇ~兄上心理戦がさ。あれは声を掛けたら、駄目なやつだね。


「ルーク我らはボーリングでも、しようぞ?」

「お、良いねぇ~。なら始めるか」



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