お前じゃないと、追い出されたが、最強に成りました。ざまぁ～見ろ（笑）

第2話 兄上の影と模擬戦。

　どうやら本当に模擬戦をするらしい。

「では、ルーク様。宜しくお願い致します。我が隊で剣が得意なのは、カイズですので奴と対戦をお願いします」

　訓練所のほぼど真ん中に、ここですと言われて立つとセイに声を掛ける。

「了解。ここに立てば良いのか？」

「はい！お待ち下さい。いま対戦相手が来ますので」

　ん？模擬戦でいいのか…………。

　声に従って腰に下げていた剣とは、別の剣を預かって鞘から抜いて剣を構える。といっても刃を潰してある練習用の剣だが。

「ルーク様、宜しくお願い致します」

「ハハハ。手加減……宜しくな。カイズ」

「はい！では両者構え！………始め！」

　短い掛け声と共に試合が？始まる。

　先に向かって来たのはカイズだ、剣を振り上げて向かってくる。

　それを右横に躱して、体制を替えて直ぐに剣を振り抜く。

　すると剣がカイズの左脇に入る。

（お！入ったか？）

　………が、それを剣で弾かれ躱された。

（躱されたか。チッ！ほぅ…カイズ中々やるじゃんか！なら）

　カイズに素早く踏み込み、連続の打ち込みを連打する。

「ハァー！ハッ！」

　カイズは、俺の攻撃を回避するだけなので一度後ろに下がる。

「さ、流石ルーク様です。でも私も負けませんよ！ハァ！」

「おっと！」

　足を一歩踏み込み、俺を目掛けて剣を上から振り下ろそうとしてくるので、すかさず足を使いカイズの左横に回り込み、自分の体を反転させて左の肩を目掛けて剣を振り下ろした。

「は～ぁ！」

「うっ！ぐ！」

　俺の横からの攻撃を躱しきれずに、そのまま肩に攻撃をまともに受けたカイズは、片膝を付き肩に手を遣り参ったと声をあげた。

「ま、参った！」

「勝者ルーク様！」

「ふう～。カイズ、ありがとな？手加減したろ」

　片膝を付いたカイズに地下より手を出す。

「なにを言いますか！今のは本気でしたよ。流石でした。私の乾杯です。お見事！」

　出した俺の手を握り返しながら、立ち上がってお互いを誉めて試合が終わった。

「ルーク、見事だったな」

「いえ、カイズに手加減してもらいましたよ。最近体を動かしてなかったので……」

「手加減……ねぇ」

　とエル兄上が目を細める。

「アハハ。ま、私の事はいいですよ？さて影達の訓練は、任せて屋敷に戻りますか？」

「……そうするか」

「ええ」

　ニコリと笑って兄に答えて屋敷に戻る。

（メッセージ、クレバン！）

（は、はい）

（お前ら、しっかりやれよ。特にリンクに気を付けてろよ？）

（は、はい。承知しました）

※※※※＊＊＊※※※※

ルーク：あれで良いのか？模擬戦って？

作者：私には、あれが最善としか……いや限界！

ルーク：偉そうだな？あんたもう少し頑張れよ、俺が強いと分からんだろあれじゃ！

作者：つ、次に頑張りたいと………。

ルーク：はぁ………。読者に謝れ！

作者：申し訳ありません……。ってか、これなにがしたいの？ルーク様！

ルーク：俺の憂さ晴らしだよ！ハハハ