第60話 ざまぁ……3

「………仕方ないですねぇ。分かりましたよ!」


「鑑定」


ステータス


オース


職種 なし 元詐欺勇者  21才 (浪費家)


Lv15

HP 35

MP 0


スキル    なし

加護     なし


田舎出身の冒険者。

腕力だけで他には突起したものがない。

自分こそが勇者だと言い出し回りを脅す。

無知な愚か者。


「だ、そうですよ?皆さん。恥ずかしいステータスだなおい!こんなステータス初めて見るよ。屑が」

「プッ!詐欺師勇者って……なんだ?ククク」


 あ!兄上…ツボったか?笑いが収まらないね?


「……ダグ、何故あの者が冒険者なのだ?」

「それは……」

「適正の無い屑を、お前のギルドでは冒険者にするのか?」

「申し訳ありません………」


 ま、予定通りですね。


「まぁ、良い、どちらにしても、処分は決まってるからな」

「そ、そんな俺はなにもしてない!騙したのはお前らだろ!」


 おお!俺達に【お前ら】と二度も言い放ったぞ。こいつ本当に馬鹿だ(笑)


 俺達に暴言を吐き。そして、立ち上がって俺に向かって来ようとするが、近衛兵に捕まえられて簡単に転がされる。


「バカだよなぁ~、ここ何処だか分かってるのか?兵士が回りに居るんだから暴れるなよ、どぶ鼠が!それに俺達に対して、暴言を吐いたらそれだけで極刑だぜ?二度も侮辱したからな」

「うるせぇ!卑怯もの!」

「はぁ、誰が卑怯なんだ。あ!お前か?そうだよな!お前、仲間置き去りにしてきたんだろ。あの東のダンジョンでさっ」

「う、うるせぇ!あのダンジョンも、お前の仕業何だろがよ!」

「なにそれ、言ってる意味が分からないんだけど。お前らがあのダンジョンに、勝手に行ったんだろ?俺は関係無いぜ?」

「あのダンジョンには、依頼されて行ったんだよ!あの、ロイドとか言うと男に言われたんだ。あれは、お前が仕組んだんだろ!」

「……なにそれ?知らんね。そのロイドに言われて行ったなら、俺は関係ないだろ?」


 くそ!ロイド……!早々に奴を処分して良かったぜ……。


「だがよ、お前だって何も出来ない屑だろ?ルーク。姿が違うがな、俺はお前が何も出来ないただの屑だと知ってるぜ?」ニヤリと笑う。


 本当馬鹿だなこいつ、俺が何も出来ないなら鑑定等出来る訳が無いのに……。

 ここにいる全員の前で、鑑定して見せてるのに?分からないのか……はぁ~。


「何、笑ってんのか知らんが……。なに?俺が屑だって。そうか…兄上、私は屑ですかね?」


 隣に立つ兄上に確認する。


「バカを言うなよ?お前は私の弟だぞ!屑な訳ないだろ?しかも冒険者ランクは、SS☆の冒険者だ。それこそ、こいつの言葉を借りるなら勇者だろお前は。そんな人間に対してよく言える!」

「は?SS☆だと?勇者……誰が………」

「俺だよ。ほら、見せてやるよ俺のギルドカード。今まで見せたこと無かったな?そう言えば。ほれ」


 オースの目の前に投げて見せた。

 あっ、しくった!この屑字が読めなかったか……。

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