第32話 セバス、久々オコですか?

 ルーク様の朝は大変です。

 先ず起こすのに一苦労ですからね?

 さて今朝も……頑張って起こしますか!

 私が、ティーセットをワゴンに乗せてルークの部屋に入り、いつもの様にルークを起こす。 ここまではいつもの風景ですね?フフフ。


「おはようございま……………ル……ルーク様!」


 気分良くルーク様に声を掛けようとしたが…。

 部屋の角に見慣れぬ……と、鳥?

 な、なんですか?あれは!


「んあ~なにぃ~。セバ煩いぃ~俺は眠い………」

「ね、眠いとか言ってる場合ですか!な、なんですか?あれは!ルーク様起きてください!ちゃんと説明してください!(なに惚けてますかね?この人は!偶に飛んでもないものを連れて来ますね?私の主人は)」


 セバスがルークの掛け布団を剥がしてルークを無理に起こして説明しろと迫る。


「う、煩いよぉ~セバ。ふぁ~!」


 眠い…………………うとうと。


「ルーーーーク様!」

「うお!は、はぃ?」


 怒鳴られてビックリして、キョロキョロすると目に入ったのはセバスの怒り顔……こ、こぇぇぇ!

 お蔭で、目が覚めました。はい。


「なに、セバ。煩いんだけど?!朝から元気だね?」

「だね?じゃないですよ?ルーク様、あれは!なんでしょうか?」


 あれと言ってセバスが指をさして俺に聞いてくる。


「え、なに?あれ…………」


 セバスの指を目で追う……………あ!


「アハハ。あれね?あれは俺のペット!従魔だね………」

「ルーク様?いつ!ペットが!増えましたかねぇ……………?」

「さぁ………いつ……だったかなぁ~」


 若干語尾が上がり気味で惚ける。


「ルーク様!夕べは!あれから直ぐに、お休みになったのではありませんでしたかね?」

「えぇっとな?実はな……変な時間に寝たからさっ!目が覚めちゃって!テヘ?」

「テヘとか!かわいくしても駄目です!」

「返してらっしゃい!」


 おお!おかんがいたここに!


「い、いや、帰すのは無理!テイムしちゃったテヘペロ!」

「ククク。テヘペロ…………くぅ~!ルーク様ぁ~!貴方って方は!」


 セバ、セバスが壊れたぞ!おもしれぇ!


「ハハハ!セバ!怒りすぎだ!ハハハ!おもしれぇ~。ハハハ!だって仕方ないじゃんか!あいつ付いて来るんだよ!離れなくてさ!ハハハ」


 朝から笑い死にしそうだハハハ!


「ルーク様…………で?」

「お、おう」


 急に冷静になったな……怖い。まじオコですか?


「嫌、マジで帰せねぇよ?」

「はぁ~。それであれはなんですか?」

「ええっとぉ~。グレード………」

「グレード………まさか!」

「そう!良く分かったな?ハハハ」

「笑ってる場合で?」

「仕方ないだろ?本当に最初は、ここに連れて来るつもりなんて、なかったから……。離れたんだぜ?だけど付いて来るんだよ……しつこいくらいにさ?」

「それにあいつ、喋れるんだぜ?」

「はぁ?話せると?」

「おう!」

「………そんなまさか!イーグルが喋る?」

「疑ってるのか?」

「ええ、あり得ませんよ?」


 なら証明してやる!

 あっ、念話だった……証明できねぇ~。アハハ!ヤベェ~!

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