第27話 目覚めた。

「ふぁ~~~!良く寝た!」


 欠伸をしながら腕を上げて伸びをする。

 痛てて!首と肩をコキコキさせて、ここどこよ!と呟いた。

 ん……周りをキョロキョロすると。

 あぁ、どうやらリビングのソファーで寝落ちたか……俺。

 で、首がめっちゃ痛い。


「おや?お目覚めですか?ルーク様」

「ん?おお、おはよう?セバ……」


 未だ頭がぼ~っとする……夢を見てた気がする。

 なんだか、懐かしい夢だったが夢見がめっちゃ悪い。


「どうかしましたか?お顔が何か……」

「何でもない!唯さ?懐かしい夢見てたからさっ!若干寝覚めが悪い」

「フフフ!」

「な、なに?セバ」

「いえ、良く寝られてましたので。ですが時折難しいお顔をしていましたから。あまり、良くない夢でもご覧になってるのかと、思っていましたが。当たりでしたね?なんの夢を見てたのですか?お伺いしても?」

「むぅ~言いたくないな……昔の話だよ!10才位からの話しって言えば分かるだろ?」

「あ、え、あぁ……了解しました。ハハハ」

「なに笑ってんのさ!セバ!」

「いえ、私も思い出しました。あの頃も今も、ルーク様は変わりませんね?」

「フン!そうですかね!いつまでも子供ですみませんね!俺はまだ18才だ!」

「フフフ、そうでした。さて、ルーク様」

「なんだ?」

「お夕食は、如何いたしますか?」

「今、何時だ?」

「…10時を回ったところですが」

「そんなに寝てたか?」

「ええ、かなりお疲れの様でしたね?」

「もう、夕食って時間でもないなぁ……。変な時間で寝ちゃったな」


 どうするかな……風呂入って少しゆっくりするかな?


「セバ……お前もう休んで良いぞ。悪かったな付き合わせて」

「ですが……」

「こんな時間だ、どうせ使用人達全員先にお前が言い付けて、休ませたんだろ?だったらお前も休め。明日も頼むよ?また午前中には、魔物の討伐だからな。俺は」

「そ、そうですか?でしたら、キッチンの冷蔵庫に摘まむ物を入れてますから」

「大丈夫だよ!適当にしてるから!ほら、風呂入って休め?なんなら一緒に風呂でも入るか?」

「そ、それは……ご遠慮させて頂きます。分かりました、それではルーク様。お休みなさいませ」

「お休み、セバ。明日も頼むな」

「…………畏まりました。旦那様」


 頭を下げてセバスはリビングから出て行った。

 風呂俺も入るかな?あ~温泉入りてぇ~!

 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る