閑話 3 ルーク13才。

 父にステータスを見せてから更に1年半が過ぎた。

 1年半の間にルークは、家族から了解を貰い盗賊討伐の以来を受けることが出来た。

 この事で、冒険者ランクが上がりBランクになり魔物討伐以来など着実にこなして、学園の入学試験の前までにAランクに上がった。


 そんな時に領地に居た俺に、王都の屋敷に来いと父から呼び出された。


「ルーク良く来たな」

「お久しぶりです、父上。呼び出しなどして、何事ですか?」

「はぁ~全くお前は、学園の入学試験を忘れてないか?春から学園に通わないのか?」

「あぁ!そうでしたね?確か入学試験があるのでしたか?」

「やれやれ、そうだ!エルクは学園首席で、入学しておるぞ」


 そうだろうなぁ~、可愛がってはくれるがエルクは俺と性格が似ている気がするし。

あれで結構、負けず嫌いだしな。

俺は、エルクの機嫌を逆撫でしないように上手くやれば良いだけだしな。


「ルークよ!試験での結果を楽しみにしているぞ、これから試験まで日がない。冒険は暫くお預けだ、分かったな。必ず首席で入学しろよ?兄のエルクも、主席でその弟も主席!なんと鼻が高い!私はそれを期待するぞ!お前も優秀な私の息子だからな!ハハハ!」


 マジでか?


「ち、父上それは……チェスター兄様が……激怒するかと?」

「馬鹿を言うな!チェスターが、何故激怒等するのだ。あれは放って置けば良いよ。(期待はずれだからな)息子達が、学園の入学試験で首席を取り。マクゥエル家に恥じぬ、成績を納めるのだ!これ程嬉しい事はないだろ?」

「そ、そうでしょうか?まぁ、それでしたら頑張りますが父上?」

「なんだルーク?」

「すみません。失念しているのですが試験日って……何時でしたか?」

「はぁ……ルークよ。お前冒険にかまけて大事な事を忘れる等と」


 それは仕方がないな、実際冒険の方が楽しいのだ。

 子供の姿をしているが、中身はアラサーだ。 他の子供と、仲良しこよしは心底抵抗があるし………できれば避けたい。


「試験日だが、3月10日に試験がある。実技と、筆記試験だ忘れるなよ!それまでは、何度も言うが冒険は禁止だ!」


 ええ退屈だなぁ~。


「父上。それでは私は、試験日一週間前にまた王都に来ます。その間は、領地の屋敷で勉強してますね?では戻ります!」


 しゅった!と父に頭を下げて逃げる様に部屋を出る。


「お、おい!ルーク…………」


 父になにも言わせずに、走って転移の間に行き領地に戻るルークだった。


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