第25話 寝落ち…。

 ギルマスの退出で、やっとリビングで一人になる。


「ふぅ~疲れたぁ……。明日もオーガの、ハグレ狩りね……予定外だ………」

「どうしましたか、ルーク様?」

「ああ、セバ。ギルマスの見送り、サンキュー。だが……明日もオーガ狩りだよ!」

「おや?そうでしたか……」

「そう、で、悪いけどゼスタ呼んでよ?俺、疲れて動きたくない!セバ」

「ハイハイ!承知しました、少しお待ちくださいね?」

「おう!頼むよ」


 ああ、疲れた……これは……、回復ポーション飲んで体力回復しておかないとヤバいね。

イベントリィから、回復ポーション出してグイっと飲む!


「プッはぁ~……飲んだ!」

「失礼しますよ、坊っちゃん!お呼びですかい?」

「こ、こらゼスタ、貴方は!」

「ああ、良いよ……ここは俺とセバだけだからな?」

「へへ、すんません。で?なんですか?」

「ああ、ここに」


 ポイと鞄ゼスタに投げて渡す。


「お、おっと!坊っちゃん……。雑過ぎませんかね?」

「え!そうかな?」ん~眠い………。


 なんか眠い………。寝るぞ!


「………で、なんですか?鞄なんて寄越して」

「そこにオーク入ってる。……今日討伐してきた魔物も一通り数匹ずつ入ってるぞ、だからなんか旨いものでも作ってくれぇ……。俺は眠い………」


 駄目だ喋ってても眠い………。

 回復ポーション飲んだから、安心したかな?    

 眠くなる様な作用の物は入れてないが…?

 うとうとと、船を漕ぎ始めるルークにゼスタが声を掛ける。


「ぼ、坊っちゃん!未だ寝るには早いですぜ!」

「ん……わかってるよ!」うとうと……ぽャ~。。子供か!

 意識がぼんやりし始めてるなぁ……あ~駄目だ……!


「セバス……ありゃ駄目だ……、坊っちゃん疲れ切ってるぜ?あ!寝た!ブッ……」


 吹き出して笑うゼスタはセバスに睨まれる。


「おっと…すまん」

「……」

「随分…、お疲れの様だな?」


 ルークがパタリと、ソファーに倒れ込んで寝始めてしまった。


「はぁ~。その様ですね……?まったく、またお一人で無理をしたのでは?その鞄も……何が入って居ることやら……」


 聞くのも怖いです。


「ハハハ、坊っちゃんは、相変わらずだねぇ……どれ何が入って……っぶはぁ~!おお!凄げぇ!!」


ゼスタが息を止めて、鞄の中に顔を突っ込んで確認して顔を上げて息を荒くすると…。


「な、なんですか?急に?」

「え!だってよ!キングスオークに、キングオーガにミノタウロス!ボア!しかも!キングボアだぞ……しかも!一体とかじゃ無いぞ」


 数体ってこう言うことかよ!


「…………………ルーク様は。それなら城の料理長も呼んで分けますか?多分ルーク様ならそう言いますよ?」


 オーガ以外は分けますかね?


「ですね?我々の上司は優秀でらっしゃる」

「ええ、本当に。さて私は、ルーク様のお世話をしなければならないので、ゼスタあとは頼みましたよ?」

「はい!お任せを!では、失礼しますよ」


リビングを出ていくゼスタを見送り、セバスはソファーで、寝てしまったルークに目を戻す。



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