第16話 魔力

 次の日の朝5時…………。


「ルーク様!起きて、いらっしゃいますか?失礼します」


 セバスがルークの部屋に入りルークの眠るベッドに近付く。


「ルーク様!朝です!起きてください!」

「ん~…………あさ?」

「そうです!朝です!起きましょう!今日から狩りでしょ?」

「お!そうだった!」


 寝ていたルークがセバスの一言で飛び起きる。


「お!セバ。お早う~」

「はい、お早う御座います。湯浴みされますか?」

「………嫌!「クリーン」これでいいや。厨房に行くぞ!」

「…………ハイハイ分かりましたよ?では、お着替えを!そのままでは行けませんよ?」

「お、寝屋着だったね……。ハハハ!」


 着替えてセバと厨房に向かうと……。中は戦争だねぇ……。

 これは声掛けるのも気が引けるなぁ……。


「セバ……これは無理だな?」

「ええ……そのようですね?どうされますか?」

「食堂で、待ってるよ?誰か居るだろうしね?」


 二人で納得して食堂に向かう。

 食堂に入ると、案の定ラムセス達とオルタ、ウオルがいたよ……早いね?


「おはよう。お前ら、随分と早いな皆は?」

「お早う御座います。ルーク様!」

「早くはないぞ?お前が遅いのだ!」

「そ、そうかな?俺は朝が弱くてね?」

「ハハハ!ルークよ気合いが足りん!」


 き、気合いなのかそれって?


「そうか?ラムセス達は?朝は強いの?」

「わ、私たちは……施設育ちですから……朝は……」

「もたもたしてると、朝飯が食べられませんし」

「そ、そうか……なんか…すまん」


 甘えてるのは?俺だけか……でも朝はなぁ~。

 なんでか起きられない……。


「まぁ、主は魔法を多く使う様だ。回復にも時間が掛かるのだろうよ?」

「ん?そう言うもんなの?」

「なんだ?ルークは知らないのか?」

「聞いたことはないね?」

「そうか……なら、知らぬままでも良いだろうよ?ククク」

「なんだよそれは?教えてくれよ……」

「ハハハ、ルークよ!主は魔力が多過ぎる故に、回復もゆっくりなのだろうよ?」

「ん……腑に落ちないが……なら使いすぎに気を付けろと言うことか?」

「そうだな……そこは、注意した方が良いぞ?多く魔法を使うならな?何せお前は我らより魔力多いだろ?」


 ば!馬鹿!オルタそれは言わないでくれよ!


「ルーク様……貴方……」

「せ、セバス………」


 ギギギギッと顔をセバスに向ける。

 ヒッ!顳顬に血管が浮いてるよセバ!切れると危ないから落ち着こうか?


「ルーク様!流石です凄い!」

「え?ラムセス何で凄いのさっ?」

「え?あ!………何でもない?」

「ラムセス!何でもないよな?な!」

「は、はい、何でもないです。す、すみません!」


 フフフお前は後でお仕置き決定!


 そして朝食が終わる……食べた気がしない……。


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