第110話 忘れてたか?

 屋敷に戻るとリビングのソファーに深く沈むように座り込む。


「そうだ………オルタ達にも引っ越しの事を言わないとなぁ~。色々面倒だね?」


 休みたい………。


「セバすまないが、オルタ達と、ラムセス達を呼んでくれ。あ!それと料理長もな!」

「承知しました。それにしても、忙しいですね?旦那様の思い付きに、付き合うのは少々骨が折れますが。………ご当主様の命令ですからねぇ~」


 おや?珍しく愚痴を溢して………どうしたかね?

 まぁ、愚痴りたくも成るのは分かるけどな………?

 俺も疲れたよ。


(メッセージ、クレバン!)

(う、うお!び、ビックリした。な、何でしょうか?ルーク様)

(すまんな?全員に通達事項が出来た)

(何でしょうか?)

(明日の以降に成るが、今の本邸を取り壊して城が出来る。そして、今の建物を全部取り壊して屋敷に全体の整備と土地の拡張をするので暫くバタバタするかもしれん。と、全員に通達してくれ)

(………といいますと?今の私達のこの部屋も移動が有ると?)

(多分そうなる。寮には成ると思うけど………もしかしたら城に部屋が出来るかもしれん)

(ま、またそれは……緊張ものですねぇ。……リンクの教育が、ちゃんとできなかったのが、仇にならないと良いのですが……)

(まぁ、そうだねぇ~奴の性格が、ああだからなぁ~)


 使えない訳ではないからなぁ。

 もう少し自覚してくれると、助かるが…マシューは、あれ以上は動かないだろうし……困った。


(ルーク様?何か)

(え、あっ!嫌なんでもない。通達、宜しく今日はゆっくりしてくれ)

(承知しました。失礼します)


 さて、腹へったね厨房行って飯作るかね?

 ソファ-から立ち上がると、セバスがオルタ達を連れて戻って来た。


「ルーク様。どちらへ?」

「ん?腹へったからね、飯でもと?」

「ルーク?お主が我らを呼んだと聞いて、ここに来たが?飯だったのか」

「な、なら、坊っちゃん俺が作りますから!」

「ん~じゃあ任せる。冷蔵庫に適当に食材が入ってるから、使ってくれ!俺はオルタ達と食堂で待つから」

「分かりました!直ぐに作りますから、お待ちください」

「というか……ルーク様?旦那様達のと晩餐は?如何するのですか?」

「…………あ!そうでしたね……」


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