第105話 セバス!それは言っちゃ駄目なやつ!
皆で、引っ越しの準備の話をしているとセバスがサロンに入って来た。
「お待たせ致しました。ルーク様、如何いたしましたか?」
「すまんな。セバ!移動しながら経緯を話すからついて来てくれ!」
「はあ?私は今ここに……」
「分かってるよ!ごめんて!サリーお前は、部屋に帰れるか?」
「は、はい!」
「なら、ナタリと、話し合えよ?それと引っ越しの準備しておけよ?」
「は、はい!母さんと話します!ルーク様ありがとうございます」
「おう!」
間を入れずに…父がサリーに話し掛けた。
「サリー?悪かったな?ナタリと、良く話して欲しい。そして出来れば屋敷に居てくれぬか?」
「旦那様……分かりました。母様と話してみます」
父の、謝罪を受け入れてくれたサリーは自室に戻って行った。
「カミル兄様達も、未だここに?それとも自室に戻りますか?」
「私達は、未だここに居るよ?叔母上がなにするか分からないからね?叔父上と一緒に見張るよ?」
おお、見張りしてくれるのですか?それはありがたいですね。
だけど…何だか段々家族が崩壊していく。
何なんだろうか?これは……マジに一度神殿に行って来るかな?
「父上?建物が出来たら、直ぐに戻ります。お待ちの間に、軽くなにか摘まんでいてください?カミル兄様達とね?」
「あぁ、分かったよ!すまんなルーク」
イベントリィから、カナッペやサンドウィッチを出して部屋をでた。
そして、エルク兄上とセバスの三人浮遊魔法で領地の奥まで向かい、予定の場所に着くと俺は作業を始める。
「兄上?魔力は大丈夫でしたか?セバは?平気か?」
「あぁ、大丈夫だよ?」
「大丈夫ですが、ルークの様。これは一体何の騒ぎなのですか?」
「エル兄上、説明頼みます。俺は、この辺を伐採してしまいますから?」
「了解!セバ実はな?………………説明中………………」
伐採中に、エルク兄上がセバスに今までの経緯をすべて説明してくれた。
「よし!伐採終わり!後は壁を造って」
ドドドドドと、壁が出来上がると壁の上部に有刺鉄線を囲む様にしておく。
うん!監獄みたいな壁だ…………。今後も役に立ちそうだね?
「これで…上にはうん!上がれないね?そして!建物を造る」
地面に手を当てて、イメージ!平屋の2LDKぐらいを!まぁ一部屋10畳ぐらいの広さはあげるかね?
魔法発動「アーキテクチャー!」
するとまた、何もない場所からボコボコと土が盛り上がると、草や木を巻き込みながら平屋が出来上がった!
「おお!良いねぇ!良いんじゃない?壁がなければね?ハハハ!窓にも鉄格子が嵌まってるね?」
さて、中は?どうなってるかね?
「兄上?セバに説明終わりましたか?建物が出来ましたよ?」
「あぁ、見てたから知ってる。説明は終わったよ!な!セバ?」
「は、はい!聞きました……また引っ越しですね?」
「そうなんだよ!全く下らない事をしやがって!」
「ルーク様………何故だか、最近不運続きですねぇ。どうですか?一度神殿へ行かれて、お祈りしてきては?ルーク様加護付きでしたよね?」
「あっ!……………………………」
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