第102話 ん?新設するの……

「それと、ルークよ?」

「まだ、なにか有るんですかね?」


 面倒は御免ですよ、父上?


「私も、お前の屋敷に移る!」

「「「「は?」」」マジか?」


 本気ですか、父よ?


「屋敷を、移るのですか?」

「ああ、だからな?お前の屋敷をもう少し増設するなり、作り直すなりしてくれ!」

「あ、貴方!私も移れるのかしら?」

「嫌、お前はこの屋敷の管理を任せる。何処にも行く場所が無いなら、仕方がないからな?ローズも修道院に行くまでは、この屋敷に置く。親子で仲良くしていたらどうだ?良い思い出になるのではないか。それとも王都に戻るか?」

「ひ!王都の屋敷!い、嫌よ!」

「あぁ父上?王都ですか?あそこなら先日風通しを良くしてきましたよ?なので問題ないのでは?」


 この屋敷か王都に、二人を置いてやるという……父上?母と別居か離婚もあり?


「どうするリエル?」

「そ、そんな!私だってルークが建てた新しい屋敷に移りたいわ?ねぇルーク良いわよね?」

「嫌、母上はご遠慮ください?ルーが気の毒だ!」

「ええ、エル兄上の言う通りにしてください?サリーが怯えますしね?あ、ナタリは如何しますか?ナタリはサリーの母親ですよ?」

「ナタリは、私の専属でもあるがなぁ~他のメイドを当てるか……」

「い、嫌よ?ナタリが、いなくなったら私が困るわ!」

「それは、ナタリ次第だぞ!リエルお前自分が、我儘を言ってると言う事を覚えてくれ。その年で一人に成りたいのか?」


 お!父上それ……エイハラとパワハラですよ?


「……………」


 良かった黙ったね、少し考えてくれないと?あんたは母親だろ?何の役にも立たないなら黙っててくれ!


「さて、父上?私の屋敷に移ると仰るのでしたら、仕方がありません。屋敷を一旦、作り直しましょう。明日一日お待ちください。エルク兄上もそれで宜しいか?」

「私は構わないよ?父上は?」

「そうだな………嫌。ルークよ!やはり考えを変える。この邸を一度壊そう!ルーク、新しく建てる屋敷をこの位置にしてはどうだ?そして、ルークが先に建てた屋敷だが……悪いがフォルクス一家を、住まわせてやってはくれぬか?」

「フォルクス一家?ですか………なら少し小さくしましょうか?フォルクスどうだ?」

「え?私にでしょうか?」

「ああ、あの屋敷じゃ少し大きいから、小さくするが良いか?」

「あ、ありがとうございます。ですが、私も王都から屋敷を運んで来ておりますが……」


 ああ、引っ越すのは面倒だよね?なら更地にするかね。

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