第80話 父上から許可が降りた。

 オースの逮捕ときき、ルークはやっとこれでかたが付くと方を撫で下ろす。

 後は父達の判断で、オースの処分が決まってくれればルーク役目は一先ず終わる。


「ですが……やっと、捕まえましたよ!正規ルートでね」


 ルークがニヤリと笑う。


「ああ、昨日警備隊長から連絡が来たのと、影からの連絡も入った!やっとだ!お前を潜り混ませてから2年か?」

「ええ、丁度それくらいかと……。それで、これからの事ですが?」


 どうしますか?と問うと。


「それを、お前と話すんだろう?」


 と言われたしまった。俺からすれば面度臭いである。


「まだ……お決めになって、いないのですか?」

「取り敢えず……お前と、話してからだ。さて、どうするか?ネタばらしはするのか?」

「………まぁそうですね、散々痛い思いをしましたし、奴らの仲間は死にましたが、奴は残ってますからね?労働奴隷にでもして頂けると、私の気も晴れますよ!チェスターもロイドも処分しましたしね?」

「そうか?では、沙汰を言い渡しに行こうか!ルークよ!奴は一生死ぬまで奴隷に落としてやるぞ!日程が決まったら知らせよう!その時は着飾るといいぞ!一国の王子だからな!お前は。ワハハハ!私の自慢の息子ぞ!」


 父上………中々の、上機嫌ですね?


「分かりましたよ?父上!では、決まりましたらお知らせ下さい。それと別に話があるのですが………」

「………なんだ?」

「離れが、手狭になってしまいまして。この屋敷の奥の土地に、一棟屋敷を構えたいのですが。宜しいでしょうか?」

「…………場所は?どの辺りを考えておる?」

「はい、この屋敷より北に下がった辺りをと考えてます」

「お前……彼処は林だけだぞ?」

「ええ、丁度良い場所ですよ?この本邸からもそう放れて居ませんしね?この屋敷は、父上と兄上で管理されてますし?」

「まぁ、そうだがな………」

「それに、私の所も人が増えましたので、そろそろ屋敷を建てたいと思いまして。離れも占領してしまって、申し訳なく思って居りましたので……」

「まぁ、構わんよ?ルーク反対はせんよ?」

「父上、有り難う御座います!さっそく明日からでも取り掛かって宜しいでしょうか?」

「構わないぞ?好きに動け」

「あ!それと、ご報告が!」


 忘れる所だった………。

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