第57話 空を飛ぶ……慣れろよ!

「オルタ、ウオル。頼みがあるのだか?」

「なんだ主?」

「ラムセスとサクロスが飛べないんだよ」

「分かった!ご主人!私とオルタで連れていけは良いのだな?」

「ああ、頼むよ」


 理解が早くて助かるよ。


「おはようございます。ルーク様」


 挨拶をしながら4人の影がリビングに入って来た。


「ああ、おはよう。来たな?お前達」

「ルーク様?そちらは?」

「ああ、ケビン達に紹介するぞ?まずラムセス!こいつは知ってるな?後はサクロス!こいつはラムセスと同郷だ。それからオルタにウオルだ」


 な、長い一度に喋ると訳がわからん。


「オルタ、ウオル、ラムセス、サクロス。お前達とは仕事が違うから、余り顔を合わす機会も少ないだろうが。一応、今日は1日一緒だからな紹介しておくぞ?向こうで。立ってるのがチェスコ、その隣がバルマ。そして挨拶してきたのがケビン、その隣がサンズだ」


「初めまして、私はラムセスと言います。隣がサクロスです。宜しくお願いします」


 自己紹介をして、サクロスと二人で頭を下げる。


「私達は、主の従者兼護衛だ。名をオルタ、隣がウオル。此方も宜しく頼む」

「ル、ルーク様?ウオル殿達は?何故護衛なのですか!」

「そうですよ!しかも従者とか……」

「あ~面倒くせぇなぁ。お前ら煩い!出掛けるぞ!オルタ、ウオル!」

「なんだ主?」

「ラムセス達を頼んだぞ?」

「おお、任かせろ!ほれ!ラムセス、サクロス。主が出掛けるそうだ、行くぞ?」

「は、はい!」

「セバ、あと頼む。行ってくるよ」

「分かりました。お気を付けて」


 そして、9人で庭に出ると空に全員で飛び上がる。


「うぅわあぁぁーーー」

「サクロス煩いよ」


 オルタと平行して飛び、サクロスに煩いと言う。


「で、ですが……空を飛ぶなんて……」

「サクロス慣れろ、俺もまだ慣れない……」


 とラムセスが怖々とサクロスに諭す。


 そんなに怖いかね?

 あ!世の中には、高所駄目な奴も居るんだったな。

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