第54話 怒り

 するとチェスコが怒りだした。


「て、テメーら!俺とバルマが齷齪仕事してたのに……バカンスだと!それも一週間だと!許せねぇ~」


 と叫ぶチェスコだ、うん!気持ちは良く分かる。


「そ、それは。ロイドの命令で………」

「てか、ロイドがお前らの雇い主じゃ無いだろが!」


 そうだぞもっと言ってやれチェスコ!


「だって、ロイドがルーク様に連絡をしておくから行って来いって……」

「ルーク様に確認してなんぼの仕事してるのに?」

「「「「すまん……」弛んでた」」」

「て、事で。バルマ、チェスコは訓練免除だが……代わりの仕事を頼む。お前ら二人で王宮を探って来い。どうやら国王他王子達が、マクゥエル家に対して悪巧みを企んでいる、と言う情報が手に入った。探って大元以外始末してこい分かったな?多分父上と兄上の影もいる筈だから連携してな?」

「承知致しました。では、明日早速出立します」

「ああ、それと、明日俺達も王都に近い村までラムセス、サクロスを送って行くから途中迄は動向してくれ」

「は!畏まりました。時間は?」

「そうだな……8時にはここを出たい」

「畏まりました。では、私達は用意が御座いますので失礼を」


 バルマと、チェスコはリビングを出ていく。

 そして残った4人だが。


「マーキュリー達も下がれ、奴の見張り頼むぞ?」

「承知致しました。逐一ご連絡致しますね」


 マーキュリーとパルミラ二人も出て行った。     

 後の残りの二人はと言うと、緊張した面持ちで俺からの命令を待っていた。


「さて、残りのお前らだが、明日俺と動向して貰う」

「は!承知致しました」

「予め言っておくぞ?明日王都近くのサルマンまで、サクロス、ラムセス、ラインを連れて行くからその積もりでな?後二人も居るから宜しく」

「ち、ちょっとお待ち下さい?ライン様ですか?」

「そう、奴がどうしても明日はこの屋敷には、居たくないらしいぞ?」

「それは、何故かお聞きしても?」

「辞めておいた方が、良いぞ?サンズ」


 ニヤリ。


「……分かりました。ですが三人は飛べるのですか?」

「飛べない………」

「……ルーク様!」

「すまんて!だから、お前らを戻したんだよ。お前ら遊んだ分頼むぞ!明後日8時にここに来いよ?分かったな!」


 ほら部屋に戻れと追い出した。


「ふぅこれで一通りすんだかな?セバ、おまえも、もう休んで良いぞ。俺も寝るからさ」

「分かりました、では、私も下がらせて頂きますね?お休みなさいませ」

「ああ、お休み。明日も頼むよセバ」


 そして……自室に戻る。

 自室に戻って、父上の影にメッセージを送る。


(メッセージ、クレマンド聞こえるか?)

(これは……お珍しい方からの、ご連絡で御座いますな?どうされましたか?)

(すまんな、忙しい所に?)

(いえいえ、坊ぅの事です緊急で御座いましょう?)

(ハハハ、察しが良くて助かるよ。クレマンド。でだ、明日時間は分からんがな、奴がダンジョンから逃げ帰って来るそうだ。あと頼めるか?一応見張りは、付けてあるがな?父上にも、報告を頼むよ。俺は今、別の案件を抱え過ぎてて。手が回らん。あと、王都に明日二人影を回すから、王宮の指示も頼むよ?多分顔を出す筈だ)

(畏まりました。では、両方に手配をしておきますよ。坊ぅ!無理しないように?)

(ありがとう気を付ける。じゃお休み)

(はい!ごゆっくりお休みなさい)


 ………よしこれで今日は終わりだ。さてベットに入って寝るか!お休み………。


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