第44話 ライン飛べんの?

 ラインが騒いで話が中断した。


「悪い?ルーク。続けてくれ」

「カミル兄さん、ありがとう。で、サクロス明日の朝ラムセスと、お前の村に連れていくからそのつもりでいろよ!い良いな?」


 そう言うと、サクロスが表情を曇らせる。


「え、村にですか?私は………やはりクビですか?」

「そうじゃない。孤児院に行って顔見せて帰ってこい。まぁ場合によっては俺も顔をだすよ」

「え!そ、そんな。あんな場所に?」

「あんなって、お前の育った場所だろうが?」

「そ、そうですが………」

「まぁいいよ?場合によっては!だからな。用はそれだけだ。セバ、ラムセスと一緒の部屋にしてやれ」

「畏まりました。さあ、サクロスいくぞ」

「え?あ、は、はい。ルーク様ありがとうございます。宜しくお願い致します」


 と言って頭を下げ、セバスとリビングを出ていった。


「なに、ルーク。良い奴じゃんかあいつ」


 ラインの評価は、○っと。


「そうですね…………。全くローズは!」


 なにしてんだか、大事な人材なのに唯でさえ人が少ないのに全く情けない。

 人を大事に出来ない奴は、男だろうが女だろうが大嫌いだ!!

 信じて裏切られる事も多いがな。フン!!

 二度もやられてるから余計に、不甲斐なさが身に染みるが………。


「まぁ、ルー。母上には、明日私が話すよ。ローズは、暫くは母上に絞られる筈だしな。後で駄目押ししておくよ。いつまでも何も知らないお馬鹿な、お嬢様で居られても困る。何なら暫く修道院で勉強………と言う手も有りだ!胸くそ悪い!」


 おお!珍しいねぇエルク兄が怒っているのは?


「お願いしますね?私は差別する人間は嫌いなんですよ。例えそれが身内でもね。いつまでも我が儘に、振る舞われても困ります。なのでエル兄宜しくお願いしますね?」

「分かってる。ルーは、また忙しくあちこち飛び回るのだからな。それくらいはしてやるよ。カミルも居るしな」

「フフフ、任せて下さい!ルーク。君が頑張るなら私達も力に成りますよ」

「エル兄さん!俺は!」

「あぁ、ラインお前もな?」

「ケッ!俺はオマケかよ!ルーク何なら俺も行くぞ?」

「えっと…………ライン?」

「何だ?」

「空飛べます?」

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