第9話 一緒に

 ラムセスに隠れていろと、言った林の中を戻ってラムセスに声を掛けながら近づく。


「お~い、ラムセスこっちに来い。紹介したい奴がいるから」


 ガサガサと、木の葉が擦れる音がすると。枝の間からラムセスがひょっこりと顔を出す。


「ルーク様、無事でしたか?心配しました。それで紹介したい方とは?」


 一体なんでしょうか?


「ん?あぁ、ドラゴンをテイムしたからな。紹介するよ」

「は?ドラコンを……テイム……」

「ほ、ほら行くぞ、こっちに来い」


 全く面倒だな……いちいち説明しないとかぁ~。

 これは………一人で行動した方が良いかな?

 そう考ながらウオル達の元に戻る。


「すまん。待たせたか?」


 人に化けたドラゴン達の元に戻ると、サンドウィッチのお代わりを求められる。


「主!これは旨いな!もっとあるか?」

「ルーク!これもっと食いたいぞ!」

「あ~ハイハイ、出すから待てよ!」


 大皿に盛ったサンドウィッチを、出すと二人が我先にと食べ出す。


「全く……食い意地が張ってるな?お前ら」

「ムグムグ……ムグ。仕方なかろう?我らは悪食だが、食べ物は素材そのままだぞ。人間とは違うムグムグ」


 口一杯にサンドウィッチを詰め込み、喉を詰まらせ苦しがる。


「話すか、食べるかどちらかにしろよ?ほれ、みず飲むか?ウオル、オルタ」

「「おお、ム……ググ」ゴクリ………悪い。死ぬかと思ったぞ!」


 その様子を呆気に取られながら眺めていたラムセスが、ルークに声を掛ける。


「ル、ルーク様こちらの、方達は?」

「ん?えっと、テイムしたドラゴン達だよ……」

「え?ドラコンですか?」 

「そう!で、今は人に化けて貰って食事中だな」

「そ、そうですか……」


 まぁ怖いと思うのは普通か……。


「ラムセスお前、怖いと思ってるだろ?だったら明日領地に戻るから、そのままの残れ。領地で別の仕事をしててくれ」

「いいえ!そんな事はありません!大丈夫です。もう、ビックリしません!」


 食い気味にこられてもなぁ~?さて、どうするか。


「ん~なら、どうするかは考えるよ。明日は一緒に戻るからな?」

「分かりました……」

「さて!オルタ、ウオルそろそろ良いか?」


 ラムセスと、話し終わると、ウオル達が落ち着いていた。


「ん?そうだな、身体が小さくなったので腹も膨れるのが早いな」

「おう!満腹だ、ルークよすまんな。で、これからどうする?」

「それは、俺が聞きたいが?どうするんだ?また元のドラゴの身体に戻るか?」

「そうよのォ~おいオルタ!どうする?」

「俺か?俺は……ルークと行くぞ!ウオルはどうする?」

「……何だ気が合うな、我も行くぞ?」


 マジですか?人間の理を無視する種族とは一緒にいても面倒が増えて困るぞ!!


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