第3話 チェスターのお惚けは、演技か?

「理解が早くて、助かるよルーク」

「はぁ、エルク兄上………」


 エルク兄様に顔を向けて、手助けが欲しいと頼みますかね?

 俺だけでも良いけど、目立つのは勘弁願いたい。


「(何だルーの目線が……)ん?何だルーク?」

「手伝って下さい……」ペコリ♪︎


「(珍しくルークが頭を下げた?あぁ、目立つのは嫌だと?全く可愛い弟だよ……)フン!当たり前だろ?お前一人に任せるにも、規模が大きすぎるしな。カミルと三人でやるから大丈夫だよ。なぁカミル?」

「あぁ、大丈夫だよ。楽しみだね、ルークの魔法をこの目で見れる」

「何ですか?それは、カミル兄様?」(笑)

「あ、それ俺も俺も!ルークの魔法ってスゲーんだろ?俺も聞いてるし、この屋敷を見れば分かるしな?」

「カミル、ラインそれは後だ!取り敢えず、場所を地図で確認するぞ……」


 地図を広げて父上と兄、従兄弟で場所の確認をする。


「えっとここ我が領地ですよね?父上」

「そうだぞ、ルーク」

「サリバン家の領地は、一貴族の領地を挟んでましたね?」

「そうなんだよ!ここの男爵の領地が、邪魔なんだよな!」

「これ!ラインそんなこと言わない!でも邪魔ですね?プチっとしますか?」


 こ、恐ぇぇ……にっこり笑って言うことエグ!

 カミル兄様要注意ですね?

 所で?なんでチェスターは、この輪に入らんの?

 まぁ、どうでも良いけど。


「で?どうします?」

「ここの家はサリバン家が何とかしましょう!そしてここをこう……繋げて」

「ほぅ………一つの国のが出来上がる?」

「そうだな……そうするか。この領地は落ちぶれ男爵家の筈だからな、義兄上と協力すれば直ぐだな」


 さ、さいですが……貴族って恐ぇぇです。


「そ、それでしたら暫くはなにもしなくて良いでしょうか?」

「そうだな……ルークは未だなにもしなくていいぞ。だが王都の方は直ぐに潰すか?」

「叔父上それなら更地にして売りに出したら如何ですか?」

「それは、考えてるよ。カミル抜かりはないぞ」


 へぇ……いつ決まったの?俺は知らない。


「なら確認ですが父上、兄上。カミル兄様達?」

「何だ?ルー」

「領地の結合は、いつに?」

「それはサリバン達が此方に到着後して、お隣を何とかしてからお前に頼むよ」

「なら向こうの屋敷の整理だけに?」

「ま、そうなるが。ルーには臨機応変でいて欲しいのが本音だ」

「はぁ?何ですかそれは?」

「ほら、奴らのこともあるしな?冒険者にも戻りたいだろ?」

「ほぅ?なら自由にさせて貰えると?」

「ああ、此方か何かあったら頼みたいからな」

「分かりました。ではそのようにしますよ」


 これで話しは終わりだな。


「それでだ、チェスターにエルク。お前達は私達と一緒に明日王都に戻り、登城するぞ良いな?」

「はい、分かりました」

「父上?登城などして、どうしろと?」 


 その言葉を聞いた全員がため息を付く。


「「「「「「「はぁ、チェスター」全く」…」…」…」…マジか」…?」


 ラインだけは反応して、ローズはまぁ想定内だ。(笑)

 相変わらずの、チェスターのお惚け反応は、ムカつく……。

 芝居なのがバレバレだ……、お着きのマルスの処分は。

 ……今回はエルク兄上と、相談しなくも良さそうだな?父上に任せよう。よし!


 一体なにを考えて、足掻いているのやら?

ちゃんと教えて貰って、此処で方を付けるか……全く下らない。


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