第2話 スローライフが

 仕方ない、まだ暫くこの衣装で居ないといけないのか……。

 ローズは、よくでき俺は駄目?

 何でだ……?誰が教えて!くれ。


(メッセージ。兄上……)

(な、なんだ?急に?)

(着替えたいです。ローズは、良くて?俺は何故駄目なのか……)

(お前……お前は、母上の観賞用だな。ククク)

(なにそれは。兄上、俺は楽しくないです)

(諦めろよ?)

(むぅ……)

(それより、従兄弟達だろ?)

(あ、そうでした)


 聞きたかったんだよな、なんでいるのか?


「それで?従兄弟殿は、何時お帰りで?ここは王都の屋敷では無い事は、分かって居られると?」

「ルーク、そんな事ぐらい直ぐに分かったさ。なぁ兄さん」

「あぁ、そうだな。ここに居るのは、暫く此方でお世話に成るためだよ!」

「ん世話?何故です。父上」


 父に顔を向けて訪ねる?


「ん?あぁ、領地の……独立公国を作るにあたって、色々根回しが必要だろ?成らば身内を巻き込まないと、どうにも成らんからな」

「あぁそれで、ですか………。そして新年の祝いの席で、公国設立の宣言ですか?」

「あぁ、その手筈で動いて居る。それで相談があったのでな、残って貰ったのだよ」

「そうでしたか……カミル兄さん、伯父上達も納得してるのですか?」


 伯父上、伯母上共に良く決断したものだな?

母が、動いたのか?珍しい……。


「ん?あぁ前々から叔父上からの打診も、有ったしな。それに俺達も、一介の騎士等に収まりたくは無いと、前から思って居たしな」

「そうそう良くて副隊長だぞ、この俺達がだ!あの糞国王は人選が腐ってるしな!」

「まぁそう言う事だよ、それに父上も了承している事だ」

「てことは?父上?」


 ………また、俺ですか……。

 はぁ……俺のスローライフ……。

 ゆっくり気ままに…もふもふテイムして癒されながらの夢が……遠退くねぇ……。



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