後片付け 1

 ローズのパーティーはお開きに成ったが。

屋敷の中を使用人達が回り見っている。

来客達が出入りした場所を執事達全員に、見廻りをさせて居るのだ。危険な魔道具なんて、仕込まれたら洒落にならないからな。

 それ故に、仕事は未だ終わっては居ないのだが……。

 てか、本来は俺の仕事ではないと思うのだがな?

 気のせいかな?


 それにしても、目の前の従兄弟達は自分の領地?屋敷には帰らんのか?

 すると、本日の主役が………飛んでも無いことを言い出した。


「お母様、私疲れましたわ。お部屋に戻ってもよろしいかしら?」

「あら、そうなのだったら良いわよ?ローズ。そうなさいな。疲れたでしょゆっくりなさい」

「まぁ、お母様ありがとう。では、皆様お先に失礼しますわ」


 それだけ言うとメイドを連れて、自室に戻って行てしまう……。

 ………おい、従兄達に挨拶とお礼は?なんて、恩知らずなのか。

 仮にも自分の祝いの為に、来て貰ってるのに?

 なんで、自分が先に退室できるのだ!

 そんな態度を許す母?なにこれは?

 失礼にも程があるだろ。

 体調が悪いなら仕方がないが……疲れたと言って部屋に戻るって何だ?


 ………俺は言わないがね?だが……マイナス査定だ!

 なんと、恥ずかしい親子なのだろうか?


「それなら私達も貴賓室で、少し話をしょうか?行くぞ!」

「「「「分かりましたわ」」」」えっ!はぁ?」

「ルーク何か問題があるのか?」

「父上まだ後片付けが!残っているでしょ?私は後から伺いますよ。誰がしないとですからね!」


 それだけ言って、チェスターを睨む。本来はお前が仕切るんだろ?

 だが気が付かない………。残念だな。


「そうだったな……後片付けだったな?では後から来い」

「承知しました。では後程」

「ルー!」

「なんです?」


 あ!ヤベ!不機嫌に答えちまったぞ?


「……すまんな、後片付けまでさせて。本来なら長男の仕事だからな?」

「それが使えないから。私、なのでは?」

「ハハハ。その通りだよ。すまんね、ルー任せた」

「ルーク、私がなんだと言うのだ?そんなものは、お前が言い出したのだから、お前がやればいいのだ!」

「………」


 エルクとそんな話しをしていたら、チェスターが俺に向かって。意地の悪い事を父達の目の前で言い放つ。


「兄上……あんたは……」

「(メッセージ、エル兄上。仕方ないですよ?)」

「(ルー?………だがな、目に余るぞ!)分かった。すまんなルー頼んだ」

「ええ、それでは皆様また、後程」


 父上達をエントランスで見送り。自分はセバスと屋敷に残り、フォルクス他の執事達からの連絡を、待つことにしたが……。



「セバ、俺………着替えたい!」

「え?お待ち下さい。まだ駄目ですからね!」


 全力で止められた気がする……。


「駄目か……はぁ。で、まだ確認できないのかぁ?……仕方ないな!」


(メッセージ!バルマぁ~聞こえるか?)

(ヒッ!い、いきなり声を掛けないで下さいよ、如何しましたか?(ビックリしたな、もう少しで声を上げる所たった!))


(悪いな!屋敷の見廻り済んだか?)

(もう少しで終わりますよ、ルーク様。あっ!ほら、フォルクスが其方に向かいますよ。じゃ!)


 とプッリと切れた。全くせっかちだ(笑)


「何を笑ってるのです?ルーク様どうかしましたか」

「セバ何でもないよ。おっ!フォルクスが来たな」


 エントランスに座り込んで居ると、フォルクスが此方へ向かって来た。

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