第45話 誕生日パーティー 従兄弟
ルークがセバスを連れて、パーティー会場に入り、周りを見回す。が……如何せん貴族に知り合いなど壊滅的に無いルークなので、知り合い等は見付かる筈もない。
仕方がないので取り敢えず父を探す事にする。
すると、招待客と談笑中の父を見付ける。
「いたいた!」
話し相手を良く見ると、チェスターともう一人……。チェスターとあまり年が変わらない年の貴族と見れる男性と、話をしていたが構わず割って入る事にする。
「失礼します。父上、チェスターお兄様」
すると父が俺を見て話を中断し、「すまん失礼する、チェスターお相手頼むぞ」と言いって俺に顔を向ける。
「早かったなルークで、如何した?」
「お話中にすみません。父上、あちらでの作業を全て終わらせて、此方に到着したので顔を出したのですが。……何分知らぬ御仁ばかりで、挨拶しょうにも入って行けず。父上をお見かけしたので、声を掛けたのですが。もうダンスも始まってますね?」
ホールを見ると、音楽に合わせて踊る男女の姿が見えた。
「いや、構わんよ。しかしそうだな……今日はローズの関係者ばかりで、あまり見知った顔も無かろうからな。だがほれ、あそこなど知り合いではないのか?」
父が指をさした方向に目を向けると、見知った顔が居た。従兄弟のカミル・サリバンとライン・サリバンだった。
母上の姉の子供で、幼い頃は良く遊んで貰って居たので昔から中が良かった。
「あの二人でしたか……父上挨拶はお済みですか?」
「あぁ、先程な。お前も顔をみせて来ると良いぞ」
「そうですね。では、久しぶりに顔を見せ来ますよ父上また後程」
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