第42話 誕生日パーティー 装飾が足りなくない?

 領地の屋敷に戻って来ると、ルークとセバスは護衛にこの後の指示を出してから、着替える為に自室に戻る。

 そして自室で……あり得ない!自分が恐らく着るで在ろう衣装を見て、顔を背けたまま固まる。


「セバ!」

「なんで御座いますか?ルーク様」ニコリ。


 ルークが用意された、衣装をもう一度見てセバスに声を掛けた。


「マジでこれ着るのか?今日はローズが主役だと思ったのだが?」

「まぁ、そうですが………私もビックリしてまして。ですが、こちらをご用意をされたのが奥様ですので……」


 また母上かぁ~。


 頭を抱えて座り込む。何を考えて、これを俺に着ろと言うのだ?つくづく、あの人は謎だ。

 用意してある衣装は、俺の瞳に合わせて仕立てある。

 白いフリルが、ふんだんに使われたブラウスに。白の巾の広い、スカーフタイ。(ヒラヒラだ)

 ピンクサファイアのブローチに。

 青紫のテイルコート。襟と、袖に銀糸の刺繍が刺してあり。

 裾にはコートと同色の、レースが二重に重なって付いていて襟と袖に金の縁取りがしてある。

 ベストは青で、飾りの刺繍がやはり施されてある。スラックスも青で、足の外側にも銀の刺繍がも豪快だ。靴は黒のロングブーツが用意されていた。


 完璧にコスプレだな……。(遠い目)

 何処かのプリンス様か!



「セバこれ……恥ずかしいぞ。若干女性寄りだぞ?」

「ルーク様、仕方がありませんよ?ご用意下さった方が……楽しみに待ってらっしゃいますよ?」クックッ。


 くそっ!セバ!今笑ったな!


「あ~そうね?」


 仕方がないこれ着るか………。

 しかしこれに合う、小物……。

 剣帯とカフスか、なんでブローチがあってカフスがないのか?


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