第40話 鈍感

「それよりも、父上達は遅いですね?」

「あら?そうね、どうしたのかしら」

「父上はまだ、お休みなのでは?昨日から色んな意味で、お疲れでしょうし?」

「何か在りましたの?エルク兄様」


 プレゼントの、テディベアを抱きしめキョトンとする。仕草は可愛いが、それだと駄目だよなぁ~。


「当事者が鈍感なのは、如何なものかと思うぞローズ」

「わ、私ですか?」


 その答えで、母、兄、俺が無言で顔を合わす。


「「「!」」」

「ま、まぁ、ローズはまだね、ほらホホホツ」

「母上、笑い事では済みませんよ?しっかり再教育して下さい。チェスの……二の舞ですよ?」


 分かってますかと母に言うと、エルクが不機嫌になる。


「わ、分かってますよ。方が付いたらしっかりと、つめますわ。エル心配しないで大丈夫よ!」

「そう、願います」

「何やら怖いですわ、お母様なんですの?」


 まだ、分かって無いんだな。

 ある意味、チェスターと似ているのは妹だな。


 そうして居るうちに父と兄が揃うが、兄のチェスターだけは騎士団へ行くと言い、ローズのパーティー開催時間が遅れる事を、伝えに王城へ向かって行った。


「仕方がない。ルー、あとで別に、打ち合わせしょうか?」

「分かりましたよ、兄上」


 そして、エルクと打ち合わせを終わらせる。

 これで、邪魔者対策は済んだな。

 後は明日かな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る