第27話 領地の屋敷にて フォルクスside 7

「ふ、フォル。ルークはその様に言って居たのか?屋敷丸ごと入るのか?」


 ガウルが、顳顬に人差し指を当てながら会話を続ける。


「はい、その様に伺いました」

「そ、そうか、ならどうするか屋敷このまま、運ぶとなると、屋敷を出す土地の整備が必要だな」

「そうで御座いますね。ルーク様がご自分で整地なさると、仰っていましたがここは整備等は、領地のギルトに依頼をされては如何ですか?公共事業として仕事を出すのも良いかと」

「おお、そうだな資金を出せば、領地の民も喜ぶか。ルークの手も借りずにやれるか」

「ええ、仕事にも成ります」


魔物討伐に木こり、土地も地均しをしないとですから人手は多く成りますね。


「では、その様に致そう、まだ時間はあるしな。この屋敷を何処に置くのかも、皆で相談しないとなハハハ」

「ええ、旦那様忙しく成りますねハハハ」


二人の乾いた笑いが執務室に響いた。

本当にルークの手を借りずにすむのか……?

心配になる……。

エルクが、この父達の話を聞けばそう考えるであろう事は間違いない。

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