第25話 領地の屋敷にて フォルクスside 5

 一足早く、王都屋敷に戻って来たフォルクスはそのままの足で、使用人の控え室に戻り執事のアレクを探す。


 するとアレクを見つけるが、同僚のマックと何やら打合せ中だ。


「あぁ、居ましたね。アレク、マック」


 打合せ中に、自分達を呼ぶ誰かが居たので二人で声のする方向に顔を向ける。


「「フォルクス様お呼びですか」」


 二人の声が合う。(笑)


「ええ、二人揃って居てくれて助かります。これから暫く忙しくなりますよ。今夜、全ての業務が終わり次第、屋敷の使用人全てを集めて下さい」


 アレクとマックが顔を見合せる。


「「は?」何故」

「まず、3日後のローズ様のパーティーの開催場所の、変更の連絡などの打合せ。警備の変更まぁ他色々です頼みましたよ」

「は、はい分かりましたが随分急ですね?」

「まぁそうですね。ですがこれは旦那様のご指示です」


 さぁさぁ、とフォルクスが手を叩き部下の執事達を動かした。


「畏まりました。では全員が収容出来る第一会議室に、集めて置きます」


「其では、私は執務室に戻りますのでお願いします」


 フォルクスは、出て行った。

 アレクとマックは、フォルクスを見送ると直ぐに行動した。そして、全ての責任者に通達する。


「なぁ?アレク」

「何だマック」

「面倒だ!」

「仕方ない」


 二人肩を落として屋敷の中を走り廻った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る