第24話 領地の屋敷にて フォルクスside 4

 ニッコリと笑って、凄いことを言うルーク流石としか言えない。つくづく察しの良いルークにフォルクスは驚く。


何て察しの良い方なのか?王都の執務室で先ほど話していた内容が、分かってらっしゃるのか?そんな事はあり得ないのだが、察しがよ過ぎる。


 ご兄弟で、こうも違いが出る物ですかね。

 先程までエルク様がご当主に、向いて要ると思いましたが………エルク様を更に輪を掛けた様にルーク様は秀でて要るのだから。

 怖いご兄弟である。チェスター様は論外ですね。無能とは言いませんが。(笑)


 セバスは鼻が高いですね。こんなにも優秀な主人を得たのですから。


 さてさて、話がずれました。


「ルーク様?私、用にですか?」

「そうだよ?フォルクスは屋敷の外に、家族が要るんだろ?ないと困るよ?確か屋敷はフォルクスの持ち家だったよね?しかも屋敷だよね?」

「……………」


「………あれ?違った?」


 本当に、何でも知ってらっしゃる方だ。

私の家は、代々マクゥエル家王都の屋敷に使える家で『子爵家になる』なので屋敷が王都にある。


 私は住み込みだが、家族は屋敷に居て息子が屋敷を守って居る。

 そんな事、ご兄弟の誰も知らない筈何故お知りなのか不思議な方だ。


「ルーク様違いません、貴方の言う通りで御座います。では、申し訳御座いませんがこちらの鞄は暫く御貸し下さい」


ルークに礼をし、頭を下げる。


「ああ、良いの良いの。気にせず使ってくれ、それ結構入るから。屋敷も全部入るから便利だぞ」

「ありがとう御座います。さてルーク様、お話が変わりますが。旦那様が、王都の屋敷にてお待ちで御座います」

「ん?呼ばれたかぁ、セバ当たりだ!何が欲しい?」

「ハハハッ!そうで御座いましょう。私の感が当たりました。では、私の主には後程おねだり致しましょう。その前に、王都に赴きませんと?フォルクス様にも、わざわざこちらまで足を運んで頂いたのですから」


 これ程、機嫌が良いセバスでビックリする。

 普段のセバスはこんにも明るいのか?別人なのでは?と疑いたく成る程明るい。


「分かったよ、セバ。なら父上に話を聞きに行こうか、だが少し待て!この格好は不味い!母上が怖い絶対に激怒するぞ」

「そ、そうでした。ではフォルクス様先に王都の旦那様に、ご連絡お願い致します」


 セバスは、フォルクスに申し訳ないと頭を下げる。


「分かりました。では私は、一足早く屋敷に戻りましょう」

「宜しく頼むよ」

「畏まりました。では後程。私はこれにて失礼致します」

「ああ、宜しく頼む」


 そしてフォルクスは王都の屋敷に戻って行った。

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