第22話 領地の屋敷にて フォルクスside 2

 中ホールで、新年の飾り付けをセバスとしていると、なにやら入口から自分を呼ぶ声がしたので作業の手を止めた。


「セバ?今、俺……呼ばれたか?」

「はいその様ですね?どうやら、フォルクス様が居らした様です。また、王都からの厄介事かも知れませんね」

「セバ………やめてくれ」フラグ立てるの。


フラグと、言っても通じないだろうから『やめてくれ』にした。


「セバ、仕方がない。手を止めて、フォルへ声を掛けてくれ」

「承知。フォルクス様、ルーク様は此方にいらっしゃいますが。何か急なご用ですか?」


 すると、フォルクスは大体の場所が分かったのか歩いてルークの場所までやって来た。


「ルーク様。お忙しい中、訪問致しまして申し訳御座いません。実は……王都屋敷で急な変更が在りました」

「フォルが来るんだから、緊急なんだろう?」

「ええ、御理解が早くて助かります。詳しい事は、旦那様よりお話が在ると思いますが。実はローズ様のパーティーは、こちらで開く事と成りました」

「へぇ~、そうなんだ、で?」

「従って中ホールに、ご用意致しますので。申し訳御座いませんが、マジックバックを数点お借り出来ますでしょうか?」

「フォルクス待て、今中ホールと言ったか?」

「ええ」

「ここが、中ホールだが?」

「………あぁ、そうで御座いました。私とした事がうっかり間違えました。では、大ホールで少し余裕を持たせましょう」


 なんて事でしょう、私とした事が計算ミスを……。

 ですが、流石ルーク様です。直ぐに気が付き指摘していただきました。


「多分その方が良いぞ。フォルクス疲れてるな、大丈夫か?」

「いえ、大丈夫で御座います」

「そうか?でも、これを飲むと良いぞ?」


 何やら?瓶を一本お出しになり私に下さいます。


「ルーク様、これは?」

「あぁ、それは……疲れが取れるぞ!良いから飲め」


 頂いた瓶を眺めますが、わかりません。

 飲めと、ルーク様が仰いますが……。


「フォルクス様。それを飲むと疲れが取れますよ。私も偶にですが、ルーク様から頂き飲みます」


 セバスがフォローする。ナイス!


「分かりました。では失礼してルーク様、頂きます」


 瓶のコルクを抜き一気に飲む。

 すると、甘くのど越しの良い。飲み物だと分かり飲んだ瞬間に、疲れが取れて行く感じがした。


「ル、ルーク様これは?一体」

「ん?それは、疲れが取れるポーションだよ」

「ポーションですと!」


 なんと!!ポーションを飲んでしまった。



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