第18話 出来の良い息子。
両親から縁談話しを断ったと、聞いてローズはほっとする。
実際にこの国の王子等とは話した事も、お見掛けした事も無い。なので何とも言えないが、兄達二人から色々話は聞いて居るので、関わりたくは無かった。
エルク兄に聞いた所によれば、女癖が悪く何人もご令嬢を蔓延らせて居ると聞いた。そんな殿方は断じてお断りである。
おまけに、学園での成績も地を這うような成績だったと聞いた。態度も悪いそうで良い所と言えば容姿なのだそうだ。そんな殿方は本当に、土下座をされても御免である。
「お父様、お断り頂けたのなら有難いですわ。私お兄様達からいろいろ聞いて居りましたので、関わりたくは在りませんもの」
「ああその通りなのだが、困った事が起きた。どうやらお前の事が、諦め切れぬみたいでな」
「はぁ諦め?」
「そうなのよあの馬コホン王子が、ローズの誕生日パーティーに、出席すると計画してるそうなのよ」
(全くしつこい)ブツブツと母が何か言っている。
「そ、それは面倒ですわ。今からでもお断りをしたいですわ」
「分かって居るよ。そこで先ほど皆と相談して決まったのだが、この屋敷では、パーティーは行わない。変わりに、領地の屋敷でパーティーを開くのだよ」
「領地の屋敷でですか?でも、招待するお客様はどう致しますの?まさか、転移の間を解放するのですか?」
「そんな事しないわよローズ。当初は予定通りにこちらで、パーティーの準備と警備をして開催と、お話をしていたのですが。エルクがよい案を出してくれました。(助かったわ全く出来の良い息子ですわ)」
「まさか、ルーお兄様に頼むのですか?」
「あら、察しが良くてよローズ」
また、ルー兄様にご負担を掛けるのね、はぁ。
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