閑話ローズマリアの気持ち  1

 母とチェスターの三人で昼食を取り、母達は父の執務室に向かい、ローズは自室に戻ったた。


 自室に戻り、今はソファーで食後のお茶を飲みながら………1人思い悩む。

 暫くぶりに、ルー兄様とお会い出きると思ったのに……!

 領地のお屋敷にいらっしゃるなんて!間の悪い自分に腹が立つ。

 お母様にも、叱られてしまって涙を見せてしまい恥ずかしかった。

 おまけの、チェスターにも泣き顔を見られた。その事がまた拍車を掛けて腹が立つ。

 全く!と言ってバフッとソファーにあるクッションに八つ当たりをする。


 先程の母の話しだと、後から父が話をして頂けると、お母様が仰って居たけれど。

 ………実際私には話しをしてくれるのか?不明ですわ。若干はぐらかされた感が拭えないわ。


 私が主役のパーティーなのに、何故自分だけが蚊帳の外なのか?サプライズのパーティーなのかしら?


 趣旨が全くわからないでいるローズは、唯憤るばかりで苛立ちが隠せない。


『マクゥエル家の、娘として姓を受け生まれたが、一家の『暗』の部分も知らされては居ないのだ』


 私に、何が話せないのかが分からない。

 暫くすると、マルレイが声を掛けてくる。


「お嬢様、そう悩まなくても後程。旦那様からお話がありますよ?」

「そうかしら?またあやふやに、話をはぐらかされそうですわ」

「お呼びが掛かるまで、刺繍などなさいませんか?気が紛れますわ」

「刺繍ですの?」

「ええ久しぶりに、ルーク様にお会い出きるのでしたら、お渡ししても宜しのでは?」

「ルー兄様に刺繍?」


 ルー兄様に刺繍?何か違うわ合わない似合わないわ。(笑)


 クスクスと、ローズは笑い出した。


「ど、どうかなさいましたか?私可笑しな事を言いましたでしょうか」

「い、いえ。お兄様に、刺繍?想像したら可笑しくなってしまって」

「まぁ想像ですか……。フフ」


 どうやらマルレイも、ルークと刺繍を結び付けられ無かったらしい。


「ね?マルレイ可笑しいでしょ?」フフフ

「そうで御座いますねフフ」


 顔を合わせて二人で笑った。


「ルー兄様には、悪いけれど少し気が晴れたわ。有り難う」

「それは宜しゅう御座いました」


 さて、お父様とお母様は私に『お話』して頂けるかしら?声が掛かるまで待つと致しましょう。


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