第11話 問題は、馬鹿王子だ!

「チェスターよ、何故その騎士からこの様な文を渡されたのだ?」

「どうやら、伯爵家の依子に問題の、男爵家が居るそうです。その伝手を使った様で私にこの様な文を寄越しました」


 文を読みチェスターに確認をしたガウルが、リエルに手紙を渡す。


「我が奥さま、読んでみるか?」

「ええ、見せてくださいませ旦那様」


 渡された文を同じ様にリエルも目を通した。


「何て事でしょう、恥知らずな」


 リエルが文を読んで激怒し、渡された文を握り潰す。


 ガウルは、黒いオーラを身に纏わせたまま、顳顬に指を当て黙り混み考える。


 本当にこの国の王侯貴族達ときたら、碌な者が居ない。皇太子他の王子は馬鹿でこの国の行く先が怪しい。


たかが男爵ごときが、ルークの伴侶は男爵家の令嬢こそふさわしいと、文に書き綴って送り付けてくる。


 何故大事な子供達を馬鹿に嫁がせたり、無作法な女を嫁に貰わないといけないのか。


 我が、マクゥエル家の子供達は。

 この様な愚か者達の対に成る為に、育てたのではない。


 4人が4人?とも、幸せに成る様に教育と躾をして来たのだ。

 馬鹿者達には屋敷の問を跨がせない。


 いっそ、独立するか?

 領地の面積では、小国に成るが領地は豊かだ。

 領地周辺の貴族達とは、友好関係を築いている。


 ルークの、お陰で資金面も潤って居る。

 リエルとフォルクスとで極秘に相談して近いうちに実行出来るように動くか。


「チェスター問題が2件って、この事なのね?どちらも厄介ですわねぇ」


 どうしましょう母も頭を抱える。


「ローズのパーティーは3日後だ。男爵家の方は門前払いが出来るだろう。先方には、招待状も出して居らんからな。勝手に屋敷に入る事はは、ないだろう。だが、問題は馬鹿王子だ!」


 あれの対処が難しい。


「フォル、エルとルイスは何処に居るか?」

「エルク様なら、先程ルイスと屋敷にお戻りかと」

「すまんが二人呼んでくれ、ローズとルークには後から説明せねば成らんが、エル抜きだと不味い」

「はっ、メイドに言って、エルク様に来て貰いましょう少々お待ち下さい」


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