第9話 不敬

 食堂でローズが戻って来るのを待ち。

三人で昼食を取り、ローズは自室に戻って行った。

 母リエルとチェスターは、先触れをを出したガウルの執務室へ向い廊下を歩く。二人の後ろにマルスが付いて行く。


「全く、チェス!貴方はなぜ、ローズがあの場に居るのに。あんな話を出したのかしら?」


 聞かせなさいと憤慨する。


「も、申し訳ありませんでした。私の配慮が足りませんでした」

「全く貴方は、行く先々で問題の種を撒き散らし過ぎです!少しは考えて行動しなさいな、良くそれで王国騎士団の、副隊長等が勤まりますね!はぁ~」


 自分の配慮がまるで足りないと、母からお叱りを頂くが……思い当たる節がある。思えばこの短期間で、ルークを瀕死にし。

 ローズの、贈り物の一つも真面に用意が出来ずに、恥を掻き頼りないと言われた。


 先程はローズに、聞かせては成らない話しを、本人の前で出し無視をした。フォローも出来ず仕舞いで、あたふたしただけだった。

(まったく……疲れるよ)


「母上様。不甲斐ない姿を、お見せ致しまして申し訳なく……」

「ですが、私もいけませんでしたね、チェス配慮が足りないのは、私でした親として不甲斐ないです」

「いいえ母上様、私が不甲斐ないばかりに申し訳ございません」

「お互い成長しないと、いけませんねチェター」

「はい、母上様………」


 後ろを歩く、マルスは親子のやり取りを見て思ういつ迄続くのだろうと。似た親子だ。(笑)主に対して不敬だが。



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