閑話 ワイルドウルフパーティー side 2-Ⅳ

~ダンジョン村イースト◇到着 1~




 そして、3日掛けてダンジョンの入口手前の村迄たどり着いた。


「やっとダンジョンに行けるぜ、此処からが本番だ!テメーら気合い入れろよ!」

「何言ってんの、リーダー。あたし疲れたぁ~休みたい!」

「はぁ?何言ってんだよ、。此から潜るんだろうが!」

「「「はぁ!」やぁだぁ」すっ」

「やめてよ、あたし疲れてンのよ。それに食料どうすんのよ!」

「そんなもん、どうとでもなる」

「はぁ?唯でさえ情報が無い、ダンジョンに行くのに何言ってんのよ」


 言い争って居たが、オースも考え直した様で。

 宿に泊まり食糧の補充をすると考え直す。

 村に入るにはやはり、身分証と通行税が掛かった門番から身分証の提示がされ4人が見せる。


「おっ、久しぶりの新しい冒険者だな」


 身分証を出させ、まじまじと門番がオース達をみた。


「お前ら…………ランクBなのか?」

「門番さんよ、Bランクなら何だ?」

「ランクが低いよお前ら、通行税は払えるか?1人銀貨7枚だ」

「は?1人銀貨7枚!!」

「ちょっと」


 オースの服の裾を引き小声で呼ぶ。


「なっ何だ?」

「あんた、金あるの?」

「ま、まぁあるな。少しだがな」

「そ、そう」

「門番の旦那。はいよ俺の分だ」


 オースが騎士に金を渡す。

 それに続きトレシュも払う。


「後の2人は?入らないのか?」


 門番が不思議そうに二人に聞く。


「「え、」っと」


 カルエとリマが、お互いの顔を見合せあんたも?

 と、顔を併せて苦笑いをする。


 だがカルエはリマとは、違うからとごそごそと自分の鞄を探り金を門番に渡す。


(んも-!へそくり無くしたく無いのに!)


 残るはリマだけだが………。


「リマと早く払って。こいよ!此から宿も探すんだぞ!」


 遅くなるとオースがリマに怒鳴る。


「………って………な……」


 小さい声がするが、誰にも聞こえない。


「何かしら聞こえないわよ?ククク」

「……ってない!」

「「はっきりいえば、浪費家のリマ」」


 カルエが意地悪く言う。

 トレシュが馬鹿にした様に言う。


「うるさい、バカ、トレシュ!カルエまでひぃどぉいぃー」

「金も持ってない。奴から、バカ呼ばわりされるなんて侵害すっね」ニヤニヤと笑う。


 カルエもニヤニヤ笑うだけだ。


「お前金も持ってねぇのか?馬鹿だろ!まぁ良いや、こんなやつ。リマお前外で野宿でもしてろや。明日は、朝からダンジョンに行くから、個々でバラけて待ち合わせだしな」

「え?嘘やだぁ置いてかないでよぉー」

「じゃあな!」

「ねぇ~」


 とカルエがリマに手を振り。トレシュは馬鹿にした目で、リマをみるだけだ。

 冷たく突き放し、オースが村の中に入って行った。


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