第36話 贈り物をするなら。

「ですがローズに贈るものは、当日まで御見せしませんよ?」

「それは何故かしら」

「母上?それは、ローズの贈り物ですからね?秘密です。それと、テディベア……熊の、ぬいぐるみは母上も、ローズの誕生迄お待ちを」


「え~ぇ。ルーク私は今が良いのよ?」

「まぁ~リエルそう、せがむでない。そうだなルーク当日見せて貰うとしょう」


 拗ねる母上を、宥めてくれた。

 良かった………ありがとうございます。父上。


「ええ、父上、母上。楽しみにしていて下さい。それでは、今は此方の2点を出しましょう」


 ルークの手の平が光り、硝子ケースの置物が出て来た。


「此なら………良いですかね?」


 家族の目線が、出された置物を見ると縦長のドーム型の硝子ケースの中に、クリスタルの薔薇が輝いていた、色も3色で花弁に金の縁取と茎にリボンがかがっている。

 散りばめてある、宝石は母上の誕生石と父上の誕生石とグリーンガーネットを散りばめた。

 もう一つは、最初の物より一回り小振りで薔薇も本数を減らし、ブルーサファイアとピンクサファイアとグリーンガーネットを散らしてみた。薔薇の色も一色減らす。


「先ずは……父上、母上達には此方の置物を。エル兄様には此方の置物を」 


 三人に、手渡す。


 すると、三人から直ぐに返事を返してくる。


「まぁ、ルーク。こんなに、綺麗な物を頂けるの?嬉しいわぁ~ねぇ?ガウル」

「あ、あぁ済まんなルーク喜んで頂くよ。ありがとう。此なら、客間に置いても良いかも知れんな?」

「ええ、喜んで頂けて嬉しいです。お二人の守護石を仕様しました。エル兄様は、花の置物等は要りませんか?」

「いやいや、ルーク。そんな事はないよ?嬉しい」


「エル兄様の、守護石は。色が多い石なので、ブルーとピンク2石と、グリーンガーネットを使用しましたが、少し可愛らしい物に成って仕舞いましたね?」


「そんな事は無いよ?こんなに美しい物を貰って、嫌な気分に成る訳がない。ルークありがとう、私の部屋の一番良い場所に飾ろう」


 満面の笑みで、返事をして来る兄様キラキラが眩しいよ!


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