第11話 思い出したよ……

 セバスが回復薬をルークに飲ませると、ルークはコクリ、コクリと飲み始める。薬を全て飲みきるとルークの身体が淡く光る、するとルークがゆっくりと目を開ける。

 思考が定まって居ないのか、ルークはボーッとしている。


「る、ルークぅ~」


 チェスターが、セバスを押しやり抱き付く。


「チェスター様。まだ、ルーク様が目覚めたばかり。少しはご自重下さいませ」

「ホホホッ。そうじゃよ?まだ治療は……終わってはいないぞぃ」


 すると、チェスターは渋々ルークから離れる。


「すまん、セバス。マルクス医師」

「ホホホッ。では、ルーク様に……ヒール」


 名前を呼ばれたルークが、自分を呼んだ人物に目を向ける。


「……?」


 だれ?と言う顔をするが、視点が合ってないのか、まだボンヤリとする。

 マルクス医師が手を翳して、癒しの魔法ヒールをかけると、ルークの身体が魔法で包まれた。





■○■○■


ルーク!


 と呼ばれる。


 あれ?ルークって誰だっけ?

 俺は……誰だっけ?

 ここ何処だ、知らない…………天井だ?


 身体のデカイ男に抱き着かれてるが、後ろから違う声がして、デカイ男を叱る。何だか懐かしい気がするぞ………。


「ホホホッ。では、ルー坊っちゃん」


 見たことが……あるような?お爺さんに声を掛けられ、温かい光に包まれる。

「ほわ~」と、するぞ……なんだっけ?

 俺はどうして???あっ!


 ……………思い出したよ。





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