第5話 失神

 突然チェスターはルークに抱き付き、羽交い締めにする。


「あっ!兄ぅ……ぇ、ヤッ止め……くっ……し……ぃ」


 ヤベ、マジ息が……しッ死ぬ!……ゆ、油断……した……!!


「ハッハツ、直に話すなら離してもいいぞ?ほら!」


 更にギュゥッと、力強く締められ意識が遠退く。


「ウ!グゥッ」


くっ、苦し、駄目だ…死ぬーーーーー。

ガクッ↓


くたりと、ルークの力が抜け、チェスターにそのまま寄り掛かり、崩れ落ちた。

 ルークの力が抜けたのが分かった、チェスターが慌てて力を抜き、ルークを抱え直す。

 ルークの顔を覗くと、気を失って居て驚く。(ニヤリ)


「おっ?おい!ルッ……ルーク!おい!だっ、誰か」


 チェスターが焦って、脱衣所に待機しているメイド達を呼ぶ。

 騒ぐチェスターに呼ばれて、何事とメイド達が慌てて風呂場に入ると…………。

 チェスターに支えられ、気を失ったルークがメイド達の目に入る。その様子を見たメイドが悲鳴を上げる。


「キャー!ルーク様どうなさいまたしたか!」

「はっ早くルークを」チェスターが慌てる。

「チェスター様!私達では、ルーク様をお運びする事は無理ですので、セバス様を呼んで参ります。申し訳ありませんが……、チェスター様、ルーク様を脱衣所まで、お運び頂いても宜しいでしょうか」


 と、メイドの一人サリーがチェスターに指示をだす。


「分かった」


 メイドの指示に短く返事をし、脱衣所までルーク運び後は……、メイド達に任せたのだった。

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