第3話 乱入者

 あ~天国ぅ~!

 ブクブクと湯船の中に、潜っていく。

 ゆっくりとお湯に浸かっていると、風呂場の扉がバーンと開く。


 予期していない訪問者が、風呂場に突進して来たので。確認するよりも先に驚きが大きく、ビックリして思わず声が出た。


「ギャアァ~~!」


 脱衣所で控えて居たメイド達は、風呂場からルークの悲鳴が聞こえたので、慌てて風呂場に入ろうとするも、乱入してきた人物に止められたようだ。


「私の、可愛いぃ。るぅーく!屋敷に戻って来たのだねぇ~!」


真っ裸で、両腕を拡げて浴槽に入ろうとするのを、驚きながらも俺は必死に止める。


「驚いて、心臓が止まるかと思いましたよ!それより先に、チェス兄さま。湯船に入るなら先に、身体を洗って下さい!」


ホントにヤテメ!欲しい!

どこも隠す事もせず、筋肉が飛び込んで来るのを間一髪で、止めることが出来たけど。ホッとするの束の間で………なんだか、嫌な予感しかない。


「おお相変わらず、私のかわいいルークは厳しい」シュン↓


 全く隙あればところ構わず、抱き付こうとするがその締め付けがヤバイのだ、痛いどころではない。下手をすると事故になるほどだ……。

 本当に、この兄が一番厄介なのだ。


 決して嫌い?では無いのだが……ウザイ。


 過度なスキンシップが苦手なルークは、家族には余り……出来れば会いたくはない。

 特にこの兄には………だ!


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